【 嗜癖関連問題ニュース 】
(改訂 00/12/19)
[00/12/19] 新聞報道から
患者の急増が指摘されながら医療体制の不備が指摘されている摂食障害に対処するため、厚生省は2000/12/18までに、国の施策として担う医療対象と位置づけ、正確な診療や研究、専門家の教育などを目的にした拠点医療機関を全国に整備し、ネットワーク化を図る方針を決めました。3年後をめどに体制の確立を目指すとのことです。
[99/10/14]
院長、竹村の知人のT.O.さんは、1999年7月から、サンフランシスコに留学、大学で研修中です。せっかくだから、そちらのアディクション情報でも送ってくださいとお願いをしておいたら、早速メールをくださいました。以下は、そのレポートです。
<サンフランシスコアディクション問題レポート>
サンフランシスコの摂食障害やアディクション関係の活動としては、12ステップグループでは、日本でもおなじみのAA,OA.NA.GA、ACOAのほかにもDebtors
Anonymous(借金嗜癖?)、Codependent
Anonymous、Nicotine Anonymous
とか家庭内暴力のアノニマスとかたくさんあります。
サンフランシスコ大震災で崩壊したマリーナというおしゃれな商店街をすこし裏手にはいったところに
The Dry Dock という集会所があります。もともとはAAの集会所だったようですが、そのうちの有志が出資を募ってコーヒーラウンジ゜や12ステップやセルフヘルプ関係の本を販売するコーナーを作り、AAを主としたあらゆる12ステップミーティングが毎日開催されています。私は週一回のOAの女性クローズドのミーティングにいきます
。シアトルでも活動が盛んなAAは地域で集会所を所有しているところがありましたが、このドライドックは12ステップを信奉する有志達が独立経営し他のグループにも開かれている点でのユニークです。市バスにのっていると、しわしわのおばあさんが「あたしゃね、たばこをやめようとおもってるんだよ。何しろ金ばっかりかかるだろ。孫も嫌がるしさ、それでね、グリニッジ通りのドライドックってとこにいくのさ、みんながいていいとこだよ、運転手さん、そこでとめとくれ」なんて話してるわけです。
こちらでは アディクションは衆知の社会問題であり、大学のESL(第二言語としての英語)の教科書にもトピックとして盛んに登場します。英語の先生が「アディクションとはなんですか」と問うと学生の口からあらゆる種類のアディクションが出てきます。かくいう私が初めてAAという言葉を知ったのも、20年前日本の大学の現代米文学の教科書でしたっけ。
グラフィックアートの先生が異常視覚のデザインの話をしているときに「実は私の父はアルコホリクスでね」というと「実は僕も」と話が進みます。大学の規則にはドラッグフリーが銘記されており構内にも市中にもポスターがたくさん張ってあります。女性に対する性犯罪や暴力、セクシャルハラスメント、パートナーや家庭内暴力を受けないよう、あるいは気づくよう、受けたら必ず訴えるようすすめるポスターも学内や市中でよくみかけます。それらにくらべると食の問題はダイエット広告やエクセサイズ熱(何しろカリフォルニア)に隠れています。こちらで食の問題といえばまず肥満です。食料品店は低カロリー食品だらけなのに肥満は深刻です。(だから?)
さて市立大のヘルスセンターには、スクールナースや当番医といった医療スタッフに加えてサイコロジストやカウンセラーも多数おり、様々なプログラムが用意されています。看護学部の教育もかねてはいるのかもしれません。身体面ではエイズ始めとする検査、産児、育児指導、いわゆる家族計画指導と応急処置を行います。メンタルヘルスでは個人面談にくわえてたくさんのグループセラピーまたはエンカウンターリンググループプログラムが用意されています。落ち込みと付き合うには、とか、... [TOPへ]
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文責:竹村道夫(初版: 99/10/14)