【 薬物乱用、依存症、200人の証言 】  
赤城高原ホスピタル  


【 はじめに 】

[終着点から見る、身近な問題]  私は仕事がら毎日のように、薬物乱用者、依存症患者、その家族などと会っています。専門医の診療にやってきた患者と関係者ばかりですから、薬物使用者の証言としては、偏っているという人がいるかもしれません。

 確かに、この証言集の中には、捕まらずに目立ったトラブルも起こさず違法ドラッグをやり続けていたり、合法ドラッグ(違法すれすれ?)を楽しんで使っていたりする人の話はほとんど出てきません。世の中にはそういう人がいるのは確かなようです。そういう人がマスコミで体験談を話したり、HPを作っていたり、本を書いていたりします。

 それに比べて、薬物に関して、不法所持や違法薬物使用で捕まったり、依存症になったり、ドラッグ乱用の後遺症に悩まされていたりする人で、その体験を公表する人は少ないようです。薬物使用に関連して死んだ人はもちろん喋りません。私たちが見ているのは後者の人たちですが、一般の方はその人たちの話を聞く機会はほとんどありません。そして、私たちが知っているこれらの薬物乱用者も、その多くが、昔は捕まらずに、薬物による気分変化を楽しんでいた人なのです。言ってみれば、私たちは、薬物乱用の終着点から薬物使用体験や薬物問題を振り返っているわけです。薬物乱用の全体像を見渡すためには、出発点や中間点から見るよりは、有利なのではないでしょうか。

 世界を巻き込む薬物乱用の波が確実に日本にも近づいてきています。ドラッグなんて他人事だ、と思っている間に、すでに薬物があなたの友人や、家族、そしてあなた自身の近くに潜んでいるかも知れません。そして、嗜癖問題の専門家としての私の経験から言えば、この種の情報は、体験者から聞くのがもっとも理解しやすいのです。

 このサイトの内容にはセックスに関連した事項が多く含まれています。薬物乱用の現実について話す場合には避けて通れない問題だからです。一部の証言には率直あるいは直接的な性的表現が含まれています。露骨な性的表現を不快に思われる方はここから先を読まないでください。  [TOPへ]


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AKH 文責:竹村道夫(2000/06)


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