野菜と肥料の関係 2005.12.10

 自分で家庭菜園を作ってみて思うのですが、野菜作りに肥料はどれくらい必要なのかわからないことがあります。
 施肥の基本は、チッソ、リン酸、カリの主要3要素に、カルシウム、マグネシウム、硫黄、ホウ素などを必要量施すとされていますが、市販されている肥料は種類も多く、栽培している野菜に適当な量を施すことは素人では至難の技です。
 実際、我が家の畑では、ほとんど肥料を入れなくても野菜は育ちます。肥料を食わないといわれているジャガイモ、サツマイモなどは試しに少量使ったこともありますが、まったく無肥料の方がよい結果となっています。故井原豊氏は著書の中で「現在の畑は肥えすぎているから、肥料は単肥を必要量だけ計算して使え。植物性の堆肥を使い、堆きゅう肥や高度化成は使うな。」といっていますが、まったくそのとおりだと実感しています。
 それでは無肥料で野菜は育つのかという問題になります。そもそも植物というものは、人間が手を加えなくても十分に育つものです。これは道ばたに生えている雑草を見れば明らかですね。そして、この連中は非常に力強い根を出して葉も丈夫、病気や害虫の食害もほとんど見ません。井原氏の説では、アブラムシなどの害虫は、野菜が発するチッソの臭い(野菜の体内でチッソがだぶつくと出るらしい)に寄ってくるそうなので、肥料が少なければよいそうですが。たしかにチッソが効きすぎると茎葉が大きくなり、肝心の実に栄養が行かないというのは常識です。また、病気になりやすく、弱い株には虫も寄る傾向があります。ただし、昨今の市販されている種はF1ですから、肥料が少ないとどうでしょうか?

ブロッコリー

 私個人はタマネギなどにはリン酸の含まれている肥料を施しますが、基本的には肥料を少な目にしています。収穫期の長い夏野菜には畝の芯に米ぬかと鶏糞を割り込んでいます。また、私の野菜畑は緩やかな丘の最下部にあり、上にある畑の肥料(チッソ、カリ)が流れてきているかもしれません。これは自分の畑でも実感できていまして、傾斜の低いところの方が茎葉が大きくなります。しばらくは過リン酸石灰と植物性の堆肥だけでいいかもしれません。なお、台所で出る生ごみは蓋付きのバケツに入れておいて、貯まると畑のあちこちに穴を掘って埋けています。これだけでも相当な肥料になっているかもしれません。
 いずれにしても、肥料の施しかたは難しいですね。

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