7月某日施設福祉会議において、入居者へ栄養補助食品を与えることが決まった。管理栄養士が研修で、多くの施設で栄養補助食品を与えていることを知ったことがことの始まりである。自力で食べられなくなったりして必要な栄養分が摂取できない入居者に栄養分を補給できることは大変良い。ただ問題は誰が負担するかである。厚労省の通知などを見ると施設が負担しなければならないようであるが、何人も必要なわけではないので当面は給食会社の負担になった。
 7月某日県老施協の第2回理事会に出席する。話題は専ら介護職の確保である。群馬県当局も真剣であるが、一度できた介護職のイメージはそう簡単には回復しない。困ったものである。
7月某日賞与支給日である。平均支給月数は2.031である。介護職を敬遠して民間企業へ流れている者が多いと言うが、民間の仕事は大変きついし、倒産だって十分あり得る熾烈な競争社会なのである。賞与だって夏に2ヶ月も出せるところはない。年間で2ヶ月が相場である。社会福祉法人は倒産を想定していないし、ノルマだって有りはしない、人間相手の十分やりがいのある仕事なのである。
7月某日友人の脳梗塞回復を祝ってのゴルフである。医者からゴルフだったらプレーしても良いと言われたらしいが、ちょっとしたことを忘れたりでマナー違反もばっちり決めていた。本人にはその自覚がなく、我々プレー仲間からすれば本当に大丈夫かと心配になってくる。暑い中でのプレーなので余計に心配になる。本当に医師はやっても良いと言ったのだろうか。
7月某日14年前の今日(10日)に横浜ランドマークがオープンしたと、朝礼の朝の一言で職員が発表した。当施設も14年前の4月にオープンしたので同級ということになる。この14年間を振り返ってみると、大都市部は発展したが、地方は衰退したという印象が強い。14年前はまだバブルの影響が残り活気もあったが、徐々に日本全体がしぼんできたというのが実感である。群馬県でも高崎は駅前に巨大な山田電気の本店を兼ねた店がオープンして人を集めているが、前橋は寂しい限りである。伊勢崎は当施設のすぐ近くに「スマーク」という大きなショッピングセンターができたり、北関東自動車道が太田まで延びたりして、大きく変化している。
7月某日特養職員の事故防止勉強会が開かれる。ひやりハット報告は毎日のように報告されている。ゼロになることはないが、如何に大きな事故にならないかを勉強する良い機会である。
7月某日白昼、秋葉原で2tトラックで歩行者天国に突っ込み、さらにタガーナイフで通行人を無差別にあやめた事件があり、八王子では書店内で無差別殺傷事件が起こった。何ともやりきれない事件である。秋葉原の事件は、派遣社員が日頃の仕事上の不満や挫折感から貴重な命を奪い、八王子の事件は、正社員が親を困らせようとして起こした短絡的な事件である。この事件を契機に一気に派遣労働の是非が論じられたが、この事はテロによる政策変更と同じだという論者もいる。共に胆力に欠ける人間であるが、日本では経済力の低下と共に人間の質の低下も起きていると思わざるを得ない。何とかしなければならない。
7月某日ケアハウスで暑気払いを兼ねた居酒屋風昼食会が開かれた。家族8名を含む趣味の教室の先生方など総勢48名が参加した。私も昼間からビールを飲んでしまった。
7月某日デイサービスにギター演奏の慰問がある。月に1回はある。個人、グループ、大人数と様々な団体がやってくる。
7月某日特養長期入居希望者が入居している高齢者専用賃貸住宅(以下「高専賃」と略す)に相談員、看護師と共に訪問した。最近この高専賃が雨後の竹の子のように増えている。言葉どおり高齢者に限定した賃貸住宅である。高齢者の入居を拒否する貸主も多く、高齢者の住宅探しは大変なことから2005年に制度化された。問題は介護が必要になった時どうするかである。併設のデイサービスや訪問介護を利用することを想定しているようだが、認知症や重介護になったとき高専賃では対応できないだろう。国土交通省の管掌で厚労省は担当外であることも意味深である。
7月某日
伊勢崎市による90歳到達記念写真撮影が、特養入居者4名とケアハウス入居者1名に行われた。皆さん良い顔をしている。
7月某日地元豊城町のふるさと祭りで子ども達の元気の良いかけ声と共に山車がやってきた








7月某日
特養お好み食。鰻重10,玉子丼7,親子丼5,天丼4が主な利用者注文メニューである。
7月某日特養入居者5名が茂呂の花火大会に行く。来月下旬に伊勢崎の大花火大会があるが、込んで行けないので近場にする。
7月某日今月いっぱいでパートヘルパー(訪問介護員)が休職する。父と叔母の面倒を見るという理由からである。当施設のサービスを使ったりしているが、親の面倒を見たいという。落着したら復職することで休職してもらう。ヘルパーはなり手がいないので1人でも欠けると困ってしまう。
8某日今年は昨年と違って7月は暑かった。もううんざりである。全館冷房しているが、朝の掃除で汗びっしょりになり下着を着替える。汗を出した方が身体のために良いのだが、何日も暑さが続くともういい加減にしてくれと言いたくなる。
8月某日今日から夏休みをとる。強い雷雨で離陸が1時間半遅れる。この旅行の紀行文は来年以降に書きたいと思っている。今回の施設長の独り言「タイ王国仏教遺跡巡り」は2年前に行った旅行のことを書いている。
8月8日北京オリンピック開会日である。何とか無事に開会式が終わった。中華民族100年の悲願達成だそうだ。金メダル獲得世界No1でその執念が見事結実したわけである。隣国の躍進を見るにつけ我々日本人としては胸中穏やかざるものがある。
8月某日この夏もボランテイアがたくさん来た。伊勢崎興陽高校生徒1名、高崎歯科衛生専門学校学生1名、東京福祉大学学生3名。いつの時代でも福祉に身を投じる者がいる。心強い。
8月某日殖蓮ボランテイア協会役員連絡会に出席し、ロータスヴィレッジが必要としている仕事について話す機会に恵まれた。開設当初よりおむつたたみをしていただいているが、おむつたたみ以外の仕事についても連絡会で話し合って決めていただきたい。
8月某日お盆真っ盛りの15日葬儀があったので出席する。太田インターで降りたら道が分からなくなり10分遅れた。お盆にするとは思わなかったが、僧侶が檀家回りが一段落したので行うこともあるという。
8月某日家族が入居者で有る親の遺言を作成するというので場所を提供した。今回のようなケースは初めてである。遺言となるといらぬ誤解を避けるためにも第3者の立ち会いが欲しいところである。司法書士が遺言状を作成するというので一安心である。
8月某日今日は納涼祭である。しかし、朝から雨の寒い一日であった。外で行う予定を2階食堂に会場を移し実施する。29家族52人の参加があった。余興ではヨサコイソーラン深谷とドリームスターズの2団体にお願いした。花火やスイカ割りは出来なかったが、バイキング料理を家族と共に食べる入居者が多かった。
8月某日局地的な大雨(昔はゲリラ豪雨と言ったが最近は使わないようだ)は日本全体を襲い犠牲者も出ている。この殖蓮地区も近隣に比べ雨が多く、道路の冠水は日常茶飯事である。慣れているということは時に悲劇をもたらす。最近の大雨は想像を絶するような量になるので注意が必要である。冠水した道に送迎車が立ち往生したり、舗装をはずれたぬかるみに車がはまり身動きできないことも十分ある。
8月某日地元殖蓮地区民生委員24名との情報交換会を開く。民生委員は昨年12月に半数以上が改選され、ロータスヴィレッジに来たことがない民生委員も多い。地元の情報は民生委員やボランテイア協会の方々が良く知っている。地域を支えるためにはこれらの団体と協力していくことが肝要と思っている。
8月某日県老施協中毛ブロック会議に出席する。顔見せであるが、出席しない施設長も多い。出席率を高める努力を執行部はすべきである。
8月某日私の前の職場の校長杯ゴルフコンペに参加する。3年ぶりくらいの参加であるので顔見知りのメンバーがいるのかと思ったが、校長以下知り合いも多く楽しいプレーが出来た。情報交換も兼ねた参加であったが、私学経営の厳しさは想像以上である。










     群馬県老施協ホームページhttp://www.jsgunma.jp



                                          
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ロータスヴィレッジの出来事と施設長日誌