3月某日今日は高校の卒業式である。何人もの高校生が軽やかに施設の前の道を通って行く。今日から先生に注意されることも叱咤激励されることもない。自由な身になる訳である。しかし、自由は責任をとることと裏腹の関係にあることを忘れてはいけない。先生は厳しいことは言っても決して生徒達のことを忘れたり見捨てたりはしない。このことは卒業しても同じである。私も時々レストランや店で15年前以上の卒業生に声をかけられるが、一生懸命仕事をしていると嬉しくなる。
3月某日民主党小沢代表の第一秘書が逮捕された。西松建設献金問題での容疑のようである。立件は困難のようであるが、逮捕された事は事実である。民主党代表と言えば野党第1党、公人たるに十分な資格を有するわけである。公人たる者身辺をきちんとし法律遵守で望まなければならない。
3月某日理事会に提出する各部門の予算を作成している。介護報酬改定に伴い今一つはっきりしない部分があるので見切り発車の部分もあるが、驚いたことに、特養部門は前年度当初予算に比べ100万円以上の減収である。「介護報酬3%勝ち取った。勝利だ。」と誇らしげにぶち上げたのはどこのどいつだ。基本報酬の増額はならず、加算の手直しに終始した厚労省の罪は重く、またこんなインチキに牙を抜かれ喜んでいる全国老施協執行部は何をしているんだ。
3月某日特養以外の在宅各部門も軒並み減収である。理由は利用者減が響いているのが大きい。職員配置を考えねばならないだろう。それにしても、介護という老後の生活の一部分を担っているのに安定した経営が出来ないのは何とも寂しい限りである。もっと利用者が減って撤退・廃業となったら喜ぶのは同業者か?。要は我慢比べの状況にあるということである。
3月某日渋川市の入所施設で火災が発生して10人もの入居者が亡くなった。この施設には、東京都墨田区から斡旋された生活保護者や50代の人も入居していて、有料老人ホームだかなんだか良く分からない施設である。月々10万円以内で入れるため行政には人気の施設であったようである。しかし、施設にとっては10万円では人件費や光熱費を払えば修繕や備品購入まではお金が回らない。当然違法建築や改築がまかり通り、一度火がつけばあっという間に火の海になる。それにしてもこのような良く分からない入居施設があって、それが利用者で埋まっていること自体昨今の高齢者問題を端的に表している。比較的安く入居できる特養ホームは満杯で入れず、高負担な有料老人ホームにはお金が無く入れず、家族は家庭で介護したがらずに何でも良いから施設に入れたがる。どうなっているんだこの国は。
3月某日法人役員会での承認を受けて21年度人事を発表した。各部門の責任者の変動はなかったが、在宅部門の余剰人員の異動が大きな人事であった。また来年度の新卒採用は16年目にして始めてなかった。ちょっと寂しい気がする。
3月某日彼岸供養の時期になった。この15年間に亡くなった特養とケアハウス合わせて260余名の方々の氏名を読み上げ供養を行う。ある施設の話であるが、この施設では幽霊が出るという。それでお払いか供養かしなくては、と言うことになり理事長に問い合わせが来た。どうも安く済ませたいらしく、理事長は「安く済ませるとお経がおざなりになって供養になりません」と答えたという。
3月某日群馬県の観光キャッチフレーズが「心にググっと群馬県」と決まったという。ロゴは北海道の人、文章は大阪の人という。群馬県は温泉や山河に恵まれているが、今一つ全国的知名度に欠ける。群馬という広域で考える時代ではないのかもしれない。

3月某日地元防災協力員の参加を得て夜間想定の避難訓練を行った。渋川の施設火災後ということもあってか消防署署長も日曜日というのに見守る中での訓練になった。通報・初期消火・避難という盛り沢山の内容であった。毎年この時期に行っているが、訓練に勝る予防はない。

3月30日ロータスの桜が開花した。昨年に比べ3日遅い。3月が寒く、またこの1週間寒かったために昨年に比べ開花が遅れたようである。

3月某日特養の居室のクロス仕上げの壁を腰部から下をフローリング仕様に直した。なおした直接の理由は、ベッドで押され壁が崩れかけたのを直すのがきっかけであった。部分的に直すのだったら全部の居室を直してしまえ、という勢いからだった。仕上がってみると今までとは違う雰囲気で、見栄えも良くなった。
4月某日
今日は新年度開始日である。今年は週の中日なので今一つ年度の変わり目というのがはっきりしないが、会計上は昨日と今日では全く違う。お陰様で余裕を持って年度を越せたが、越せなかった会社も多くあるという。週休2日や3日は当たり前で、中には週休5日もあるという。週休5日とは1週間で2日しか働けないということである。働ける場所が有る有り難さをしみじみ感じる。
4月某日朝礼で、20年度下期の人事考課を17日まで、自己目標書を24日まで、各部門の運営方針を21日までに提出するよう伝える。
4月8日ロータスの桜が満開になった。開花から9日目である。ロータスには桜の種類が、ソメイヨシノ、山桜、オオシマ桜、八重桜と4種類ある。4月中は桜が楽しめる。
4月某日今年度初めての伊勢崎老施協の会議が開かれた。今回は、市職員に介護相談員事業について話してもらった。市内在所のすべての特養と養護と1カ所の単独デイサービス施設が参加した。今後は伊勢崎老施協としてまとまりがあり、行政に物言う団体になろうと思う。
4月某日4月半ばを過ぎても何かとあわただしい。事業計画と予算作成は終わったのだが、職員の昇給額決定とそれに伴う国と県社協への退職金申請という大事な仕事が終わっていない。更にこのHP更新や来客もありまとまって仕事が片づけられない。
  
4月某日
ケアハウス恒例の野外趣味の教室と昼食会が開かれた。満開の桜の下、野点を楽しみ皆で食事を楽しんだ。趣味の教室の先生方、ケアハウス所属以外の職員、歯医者さん達一行、利用者の散髪をお願いしている理髪師一行。日頃お世話になっている方々に昼食をとっていただいた。

4月某日親睦会主催の歓送迎会に出席する。今年度は新規採用職員がいなかったので歓迎会にならなかったが、飲食以外にも全員参加のゲーム有りで楽しく過ごし、あっという間にお開きとなった。
4月某日朝礼で各部門の今年度の運営方針が発表された。各部門とも職員会議を開き皆で考えたことなので達成できるよう協力して頑張って欲しい。
4月某日元タレントの清水由貴子が父の眠る墓の前で自殺したという。母は車椅子で意識不明になって清水さんの傍らに居たという。母の介護のためタレント事務所も辞め、介護疲れが直接の原因のようである。家という密室の中で母を介護し将来への展望も開けない中で思い詰めたのかも知れない。相談できる人や愚痴を聞いてもらえる人はいなかったのか。
4月某日給食会議で、利用者の要求にどこまで応えるのか、ということが話題になった。例えば当日の朝何を食べるか聞いて欲しいというのもあり、これなどは我が儘以外のないものでもないと思う。10日単位で献立を建て食材料を発注し食事を作る今の仕組みは成り立たなくなってしまう。どこまで要求に応えるかというガイドラインを作ることになった。
4月某日群馬県社会福祉施設経営者協議会(経営協)総会と懇親会に出席した。経営協は社会福祉施設を経営している社会福祉法人の団体である。どうしても施設が話題になって影が薄い社会福祉法人であるが、施設の親分は社会福祉法人である。しかし、社会福祉法人と言っても独自の収入源が有るわけでもなく(有ったとしても寄付金程度である)、また根拠法令が社会福祉法一本というのも社会福祉法人の現状を如実に示している。社会福祉法人傘下の施設には根拠となる法律、政令、省令、通知が山のようにある。

4月某日群馬県地域包括・在宅介護支援センター協議会準備会に出席する。一度解散した会を復活させる難しさをヒシヒシと感じている。会費の問題、事務局と事務局員の問題等困ったものである。
4月某日豚インフルエンザ警戒レベルがフェーズ5に引き上げられた。パンデミック(世界的大流行)には至っていないようだが、メキシコの死亡原因が詳しく分からず不安を増長している側面が強いので一刻も早く情報公開すべきである。アメリカ疾病予防管理センター(CDC)はすでに現地入りして情報を持っているはずである。

     群馬県老施協ホームページhttp://www.jsgunma.jp


                                          
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ロータスヴィレッジの出来事と施設長日誌