5月某日ゴールデンウイーク真っ盛り。ロータスヴィレッジは休み無し。サービス業の宿命で他人が休みの時は休めず、他人のために汗をかく。しかし、サービス業に携わる人がいなければ娯楽も何もあったものではなく寂しい日本になってしまう。
5月某日神戸市で新型インフルエンザが発症した。成田空港での検疫ではなく神戸という所が驚きである。外国から持ち込まれることを想定していた国や都道府県行政はあわてふためいたであろう。でも考えてみれば、空港の検疫は症状が出ていなければすり抜けてしまうわけで日本全国どこで発症してもおかしくはない。後日分かったことであるが、神戸で最初に発症したのは5月5日であるという。ある患者が医療機関で受診したところ、ここの医師は、この患者に海外渡航歴がないことを理由に新型インフルエンザではないと判断したという。国からの指針には海外渡航歴を重要な要因と記載されていた為に見逃したことになる。
 今回の新型インフルエンザ発症は収束していくだろう。しかし、ウイルスが死に絶えるわけではないので秋口以降予想される第2波は相当全国的に患者が出るであろう。医療はどう対応するのか。今回の教訓を糧に行政、医療機関の対策を期待する。
5月某日日本を訪れる外国人来訪者は世界28位、835万人であるという。その主な楽しみは買い物、食べ物であるという。日本にも京都や奈良などに世界的遺産が数多くあるが、フランスやイタリア、中国の遺産目当てに訪れる程世界的に有名ではない。京都のお寺では良く欧米人を見かけるが、ほとんど精神的な拠り所としてのお寺に関心があるようで、一般的に観光目的で訪れる外国人は少ない。
5月某日当施設では早い時期からインターネット接続環境を整え、ホームページで情報を公開している。しかし、インターネット上での仕事が増えた結果、今回インターネット接続のみに使うパソコンを導入し、より通信速度の速い光ケーブルを導入した。今まで使っていたISDNに比べ格段に速い。あとはウイルス感染に注意すれば良い。
5月某日昨年のアメリカ発の金融危機以来超低空飛行を続けてきた自動車業界が注目を浴びている。ホンダが発売したハイブリッドカー『「インサイト』が185万円という低価格で市場に出され幸先の良いスタートを切った。これにつられ本家本元の『プリウス』も思い切った値段(205万円)を付けて発売された。共に燃費が30Km以上/gと軽自動車の20Km台を10Km以上もしのぐ低燃費である。燃費が自動車選びの基準になる。良い傾向である。究極的にはガソリンなどの化石燃料を使わずに走り、低価格の車の登場が待たれるところである。
5月21日今日、今年初めてカッコウの鳴き声が聞こえる。昨年に比べ6日遅い。ほぼ平年並みか。
5月某日給食会議が開かれる。最近禁食の希望が多く調理業務にしわ寄せが来つつある。禁食の中には、医師から禁止されているというよりは「嫌い」食というのもありロータスとしてのガイドラインを作成することになった。
5月某日ホームヘルパー採用面接を行った。昨年は求人誌にお金を使っても一人の応募もなかったのに今年はすでに2人目である。県内求人が大幅に落ち込んだ結果であろう。また景気が良くなり求人が困難になってもこつこつ地道に仕事を行う人を採用したいと思う。
6月某日伊勢崎社会福祉協議会理事会に初めて出席する。理事職は、社会福祉事業団体・施設代表者として選任されたものである。他の社会福祉法人の理事会に出席するの参考になって良いと思う。2年間の任期であるが、伊勢崎市の社会福祉の増進に少しでも寄与できればと思う。
6月某日アメリカの自動車メーカーGMが連邦破産法11条を申請し、新GMは60%程度をアメリカ政府が出資し実質国有化された。アメリカには、宇宙産業、航空機、コンピューター、薬品など世界をリードする企業が数多くありながら、なぜ低燃費自動車やハイブリッド車の開発に後れをとるのか理解に苦しむことが多くある。旺盛な起業欲で企業を設立したのは良いが、維持発展させるのが不得意なのか。良く分からない。
6月某日足利事件で無期懲役が確定し17年間も身柄を拘束されていた菅家さんが釈放された。冤罪事件の再審査請求は非常に難しいし、多くの人の献身的な努力があって初めて実現する。学生時代に島田事件(1954年静岡県島田市で起こった冤罪事件)を支援する人たちの話を聞いたことがあるが、一度決定された裁判所の判断は決定的証拠がなければ覆せないという。冤罪事件は戦後10年間は特に多い。200年代も毎年のように起こっているが、特に痴漢冤罪事件が多くなっている。このように冤罪事件が多いことは、やはりどこかに問題があると言わざるを得ないし、きちんとした誤判の検証を行うべきであると思う。このことを菅家さんは訴えているのだが、裁判所や検察ははっきり検証するとは言っていない。
6月某日マスクや消毒剤が品切れで困っている。生産各社とも増産しているのにどこに行ったのだ。消費者が買え置きをしてもしもの時に備えているのに違いない。当施設では、マスクはガーゼマスクを一人3枚支給し洗い替えして使用してもらっている。消毒剤は、消毒用エタノールにグリセリンを加え使用している。秋口以降の新型インフルエンザ第2波襲来に備え準備しなければならない。
6月某日当施設の近くには、この時期外出見学するのにぴったしの公園がある。赤堀花しょうぶ園とあずま水生植物園である。当施設からも特養とデイ、ケアハウスの利用者が見学に行っている。各公園とも近隣の施設からたくさんの利用者が来て、混雑している。この2つの公園以外にも華蔵寺公園やショッピングセンタースマークもあり見学するのには事欠かない。16年前は荒れ地の寂しい場所であったが、良い場所に変身してきた。
6月某日北朝鮮の後継者に金正日の三男金正雲が指名されたと韓国メデイアは伝えている。軍部強硬派が正雲を担いでいるようで、強い北朝鮮(核を持ちミサイルで敵国を攻撃できる国)を指向しているグループが正雲を支持しているという。全く以て困った国で、日本国内にも核を持つべきであるという強硬派の出現を誘引する行動である。
6月某日本日群馬県の指導検査の実施日である。施設監査課の4名の職員が訪れ施設内を見学し指導検査に入った。私は背中が激しく痛むのでなるべく役人の言質には逆らわず、いたって従順に時を過ごした。しかし、ケアハウス入居者が退所した後の原状回復費未納者が2名分発生して内1名分が徴収不能にいたっている現状を強く訴え、原状回復費用を入所時に徴収できるよう強く訴えた。
6月某日特養入所者が骨折をした。介護抵抗する人であるが、入浴での移乗時抵抗したことによって入居者の身体に負荷がかかり結果として骨折した。介護抵抗することが分かっていたら2人で対応するとか何か予防策があるはずである。起きたことは仕方ないが、このようなことは絶対に起こさない予防策を採ることが大切である。

6月某日群馬県から、老人福祉施設整備事業(経済危機対策整備分)の意向調査があった.。理事長とも相談したが、今後の財政状況や経済状況を考慮しまた当施設の施設部門と在宅部門のバランスを十分考えた結果、当施設は増床は見送ることになった。厚労省行政が猫の目のごとく変わることを考えると借金をしてまで増床する意味があるのか。今の規模がバランス良く効率的である。

6月某日群馬県老施協主催の介護基盤構築3年戦略セミナーに事務職員を参加させた。今回の介護報酬改定は加算オンリーだったので、セミナーの内容もいかに加算を取りに行くかという内容であった。出席した事務職員によると一つだけ加算を取れるかもしれないという。しかし、加算を取る方法を伝授するなどまっとうな事業活動ではない。基本報酬アップを勝ち取るこそ重要な仕事だろう。
6月某日全国老施協関東ブロック老人福祉施設研究総会に当施設で4名参加した。初日は基調講演あり、分科会での講演あり、2日目は学会形式の研究発表ありで盛りだくさん。一つでも良いから得るものがあれば参加する意味はある。
6月某日上毛新聞に「介護職の賃金改善 月1万5000円」と掲載された。介護職の賃金アップに必要な資金を介護サービス事業者に向こう2年6カ月間交付するという。介護職に限定され、事務職や看護職、相談員は対象外だという。これら対象外の職員をどうするか、事業者によってばらつきが出るであろう。さらに事業者間に格差が生じるということである。



     群馬県老施協ホームページhttp://www.jsgunma.jp


                                          
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ロータスヴィレッジの出来事と施設長日誌