施設長の独り言

  

 第55話 平成23年度ロータスヴィレッジの事業報告

 運営方針:時代の分岐点にあたり、技を磨き、智を高める

   
                      
 特 別 養 護 老 人 ホ ー ム  ケ  ア ハ ウ ス
 月  入所者数 退所者数 延べ在所者数 入所者数 退所者数 初日入所者数
4月  1  1  1544  1  0  15
5月  3  2  1603  0  0  15
6月  2  4  1641  0  0  15
7月  2  0  1714  0  0  15
8月  10  2  1760  0  1  15
9月  1  1  1693  1  1  15
10月  1  3  1758  0  0  14
11月  1  0  1693  0  0  14
12月  1  2  1705  1  0  15
  1月  2  2  1708  0  1  15
  2月  2  2  1562  1  0  15
  3月  2  0  1730  0  2  15
 合計 19 19 20121  4  5 177




























  
特養はたくさんの人が入所を希望して問い合わせも多い(23年度は63名の申し込みがあった)が、19名の退所(内死亡退所は12名)では、1月に1.5人の入所ではこれらの希望に応えられない。ロータスヴィレッジでは、職員が経口摂取にこだわり、何としてでも口から食べさせることにプライドを以て食事介助を行っている。また口内清潔にもこだわりここ数年誤嚥性肺炎で入院する人が居ない。今年亡くなった16名の内看取りだった人が6名いた。年々増えている。亡くなった最高齢は、女性が101歳、男性は92歳であった。ただ入院者が多い。1年間で39名の方が入院し延べ1703日にものぼる。ベッドの稼働率は91.6%であった。ベッドが1日4床強空いていることになる。
 ケアハウスは退所が5名であった。入所は4名であった。今年の特徴は入りました退所しましたというケースが多い。前住んでいた所が恋しくなった、借金で出ざるを得なかったというケースである。
 元気で一人暮らしを希望している方は、ロータスヴィレッジのケアハウスはいかがでしょうか。3食が付いて家賃は0ゼロのケアハウスは日本にはほとんどない。無料で趣味の教室が受けられます。

 月 ショートステイ 殖蓮デイサービス デイ蓮花 在宅介護支援センター 居宅介護支援事業(介護給付) 訪問介護事業所
延べ利用人数 延べ利用人数 延べ利用人数 相談件数 ケアプラン作成数 派遣時間
4月  275  666  179    29   93   471.0
5月  279  560  165  42  87   507.0
6月  287  559  167  33  86   516.0
7月  286  574  185  26  90   546.0
8月  318  587  188  31  84   543.0
9月  314  572  192  33  82   484.0
10月  357  585  195  25  85   581.0
11月  301  580  194  29  83   527.5
12月  329  525  178  26  84   560.5
 1月  341  470  178  23  82   530.0
 2月  265  495  178  32  77   537.0
 3月   323   568  197  28  85   634.5
合計 3675 6641
内予防は574
2196
内予防は172
357
内介護は165
1018 6437.5
内予防は
1469




























                    
 
ショートステイ利用率は日中は100%、宿泊は79%。急な利用に応えられる空きベッドをいつも確保しているが、若干の利用者は受入できるが、年々利用率が高まっている。
 殖蓮デイサービス事業は1年を通してほぼ一定であるが、冬場に落ち込む。ここを何とかしなければならない。しかし、相変わらず長期低落傾向に改善は見られない。
 デイサービス蓮花は昨年度並みであるが、経営は厳しい。。定員10名のこじんまりしたデイなのでここは踏ん張りどころか。
 在宅介護支援センターは月30件位の相談が寄せられている。もっと身近な相談窓口としての機能を高めなければならない。当施設では、相談は支援センターが窓口になりその後相談内容に応じて各ケアマネージャーや各部門に振り分けている。
 ケアプラン作成数は徐々に減っている。今が辛抱のしどころか。特定事業所集中減算対象事業所になっているので介護報酬は少ない。
 訪問介護は派遣時間が相変わらず少ない。今年度は月平均540時間程度で事業としては大幅な赤字である。当施設では介護福祉士の資格取得者が11名中7名おり10%の割増介護報酬を頂いており、また施設長と事務職員の給与も払っていない。何とか採算にのせたい。

 23年度の運営方針どおり運営が出来ただろうか。なかなか厳しい対応を迫られたこともあったが、介護技術向上の手助けとバーンアウト(燃え尽き)症候群予防を兼ねてと思って職員には研修に行ってもらっている。
 入所施設としての特養ホームと在宅サービスが連動し有って地域の老人が支えられると思う。大きくを求めず、そうかといって小さくを求めない今程度の規模が適正だと思っている。赤字部門もあるが、それは他部門で補うしか手がない。
 来年度介護保険が改正されるが、大きな改正はない。介護報酬が手直しされるが、これも大きな変化はない。報酬が削減されればサービス提供事業者が少なくなり、保険あってサービス無しでは大問題になるし、報酬を上げれば保険自体の持続が問題になる。いずれにせよ改革の余地が少なくなっているのである。
 県庁OBですでに退職したある特養ホームの施設長が「介護保険開始3年間は介護報酬が高く設定されていたのは、お金を残しなさいというサインでした」という言葉が思い出される。今にしてみれば、この言葉通り運営したことが功を奏したと思っている。
 来年度も入所部門と在宅部門がサービスでも経営でも連係し合って地域のお年寄りを支えられるよう頑張っていきたいと思う。


            
平成24年4月30日  小林 直行




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