施設長の独り言

  

 第60話 平成24年度ロータスヴィレッジの事業報告

 運営方針:居心地の良さ、居場所づくり、今日一日の幸せを提供するサービスを目指す
   
                      
 特 別 養 護 老 人 ホ ー ム  ケ  ア ハ ウ ス
 入所者数 退所者数 延べ在所者数 入所者数 退所者数 初日入所者数
4月  0  0
 1736  1  0  15
5月  0  1  1758  0  0  15
6月  2  2 1736  0  0  15
7月  2  1  1751  0  0  15
8月  0  0  1756  0  2  13
9月  1  0  1784  1  1  13
10月  0  3  1802  0  1  12
11月  3  1  1690  0  0  12
12月  1  0  1800  0  0  12
  1月  2  4  1726  1  0  13
  2月  2  4  1578  0  0  13
  3月  3  0  1823  0  0  13
 合計 16 16 20935  3  4 161




























  
特養はたくさんの人が入所を希望して問い合わせも多い(24年度は62名の申し込みがありました)ですが、16名の退所(内死亡退所は15名)では、1月に1.25人の入所ではこれらの希望に応えられません。今年度当施設に入所した方は、介護度4または5の方でかつ入院の必要が無い方です。これらの条件に該当する方はそれほど多くは無く相談員も定員確保に苦労していました。だから介護度3以下の方が入所しようと思っても難しい状況にあり、これら中軽度の方は在宅サービスを使い在宅での生活が無理になるまで待つ必要があります。
 ロータスヴィレッジでは、職員が経口摂取にこだわり、何としてでも口から食べさせることにプライドを以て食事介助を行っています。また口内清潔にもこだわりここ数年誤嚥性肺炎で入院する人がいません。今年亡くなった15名の内看取りだった人が9名いました。年々増えています。亡くなった方の最高齢は、女性が100歳、男性は92歳でした。今年度はインフルエンザや急性胃腸炎の蔓延も無く、入院者が比較的少なかったです。1年間で21名の方が入院し延べ1004日になります。ベッドの稼働率は95.58%でした。ベッドが1日2.6床空いていることになります。目標としてはこの空ベッドを1日1床台にしたいと思います。
 ケアハウスは退所が3名で入所は4名でした。今年の特徴は入所希望の方が少なく、いても介護が必要である方が多く結果として入所に至らないケースが多かったです。当ケアハウスは居住費がゼロなので年間の収入が150万円以下ならば、月々食費込みで5万円程度で利用できるため問い合わせは多いのですが、自立した生活が送れるという条件が付きますので、申し込みは多いですが入所に至らないケースが多いです。また最近はやりのサービス付き高齢者向け住宅に流れているようです。
 元気で一人暮らしを希望している方は、ロータスヴィレッジのケアハウスはいかがでしょうか。
3食が付いて家賃は0ゼロのケアハウスは日本にはほとんど有りません。無料で趣味の教室が受けられます。

  ショートステイ 殖蓮デイ
サービス
デイ蓮花 在宅介護
支援センター
居宅介護支援事業
(介護給付)
訪問介護事業所
延べ利用人数 延べ利用人数 延べ利用人数 相談件数 ケアプラン作成数 派遣時間(時間:分)
4月  310  447  160    31   93   550.62
5月  337  542  167  32  87   604.55
6月  314  538  171  29  86   618.50
7月  311  555  175  29  90   684.83
8月  331  574  178  37  84   686.11
9月  286  549  177  36  82   564.00
10月  338  559  213  27  85   647.55
11月  309  547  208  21  83   663.60
12月  349  515  207  19  84   680.45
 1月  321  480  190  21  82   625.70
 2月  335  461  197  28  77   582.60
 3月 326  548  210 26  85 639.55  
合計 3867 6315
内予防は
742
2253
内予防は
208
336
内介護は
189
1018 7551.06
内予防は
1308




























                    
 

 ショートステイ利用率は日中は106%、宿泊は86%と利用率が大幅に増えました。入院者や退所者の空きベッドを利用し急な利用に応えられるようにべッドをいつも確保しています。ショートステイの長期利用は原則として受け入れていません。ショートステイ利用は介護者の急な用事や疲れをとるために制度化された歴史がありますので、当施設ではこの原則を守っています。
 殖蓮デイサービス事業は1年を通してほぼ一定の利用数でありますがが、冬場に落ち込みます。ここを何とかしなければならないのですが、近場に競合相手がたくさんあることもあり長期低落傾向に改善は見られません。職員も様々なアイデアを持ち寄り、利用者に「楽しかった。また来たい」といわれる施設作りを目指しています。
 デイサービス蓮花は昨年度に比べ利用数は増えていますが、経営は厳しいです。特に今年度は、介護保険法の改正のため利用時間が5〜7時間体制となり報酬単価も少なくなってしまいました。利用者数を増やすしか道は開けないので職員の創意工夫を期待するところです。ただ定員10名のこじんまりしたデイなので利用者には喜ばれています。
 在宅介護支援センターは月30件位の相談が寄せられています。もっと身近な相談窓口としての機能を高めなければならないと思っています。当施設では、相談は支援センターが窓口になりその後相談内容に応じて施設内のケアマネージャーや各部門に振り分けています。
 ケアプラン作成数は徐々に減っていますが、底打ちした感もあります。今が辛抱のしどころか。特定事業所集中減算対象事業所になっているので介護報酬は少ないです。
 訪問介護は昨年度の比べ派遣時間が17%も増加しました。久しぶりの黒字です。増えた理由が良くわからない。基本に忠実に、直行直帰があたりまえの業界でパートヘルパーを雇用し時間拘束中の賃金は払うことにこだわり、ヘルパーひとりひとりの質を上げてきたことが良かったのか。当施設では介護福祉士の資格取得者が11名中6名います。

 24年度の運営方針どおり運営が出来ただろうか。サービス業は、こちら側が余裕を持って対応しないと相手には良いサービスは提供できません。働きやすい環境と職員に対する十分な福利厚生を提供できれば良いのですが、限られた予算でのやり繰りもなかなか厳しいものがあります。しかし、この気持ちは忘れることなく持ち続けたいと思っています。
 今年度介護保険法改正で地域包括ケアが取り入れられました。30分以内に駆けつけられる様々なサービスを提供することにより住み慣れた自宅での生活を継続する理念はすばらしい物がありますが、家族は入所施設を志向していますのでここにミスマッチを生じさせています。昨年もこの蘭で述べたことなのですが、介護保険入所施設としての特養ホームと在宅サービスが連動し有って地域の老人が支えられると思います。大きくを求めず、そうかといって小さくを求めない今程度の規模が適正だと思っています。赤字部門もありますが、それは他部門で補い、地域の高齢者を支える今の体制が一番だと思います。
 


            
平成25年5月22日  小林 直行




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