施設長の独り言
第62話 エアコン総取り替えによる節電・節約について
2013年も非常に暑かった。前橋地方気象台のデータによると7月の日最高平均気温は31.5℃(前年同月比+0.5)、8月は33.5℃(-0.8)、9月は27.8℃(-2.1)であった。しかし、エアコン総取り替えのおかげで8月、9月の使用電力量も料金も前年を大幅に下回ることができた。8月、9月の平均使用電力量は37,682Kwh(対前年比32%減)、電気料金は870,105円(同25%減)であった。今回の独り言は、エアコン総取り替えの顛末を書こうと思う。
2012年は4月から前年を上回る使用電力量を記録し、かつ電気料金も前年を大幅に上回る状態が続き(結局1年間の料金は前年比22%増の960万円)、夏が終わる頃にはエアコンの調子も悪くなり修理代だけで少なく見積もって300万円、きちんとした修理を行うと1000万円を軽く超える金額になることがわかった。このままでは来年の夏は大変なことになると案じたことからエアコンの総取り替えの話が持ち上がった。
注釈(当施設の電気料金は大口使用施設に該当し、1年間毎日30秒間の累積電力を測定し、過去1年間に記録した最大電力量が基本料金になっている。2012年は140Wが最大電力量なので基本料金は140×1638円×0.85=194,922円。これに使用電力量をプラスしたのが毎月の電気料金になる。当施設での最大の電力使用機器は夏場のエアコンであることは、東京電力発行の電気使用料金明細書でわかっている。冬場は、重油で温めた温水を床一面を巡らす床暖房方式で、電気は夏場程使わない)
開設後20年になりあちこちに不具合が生じていた。エアコンも同様でだましだまし使っており小修繕で対応していたが、どうにもならなくなってきたのが2012年の夏も終わりかけた時期であった。電気方式以外にもいろいろな方法を模索したが、現在使われている冷媒管を再使用できること、これにより工事費を削減できること及びエアコン機器の最新版(冷媒はR32)が低廉な価格で取得できることが決め手になって工事を行うことになった。また、今はどのメーカーもオプションで接続できるデマンドコントローラー(前述した最大電力量を任意に設定でき基本料金を下げる効果を期待できる機器)も接続された優れものの最新機器である(このメーカーでは東日本では初めて当施設に設置されたという)。
2013年度になり5月から工事が始まった。とにかく6月中には工事を終え、稼働したいとメーカーには伝えてある。7月からは暑くなりエアコン無しでは生活できなくなるが故である。6月になると東北復興事業や消費税増税もあり工事業者の受注が増え、エアコン取付社員の取り合いが始まっているという話も伝わってきた。先行の利があり、めでたく6月中には設置工事が終わった。
次はデマンドコントローラーの設置と設定である。設置には既設の電気ケーブルを使用する予定であったが容量が足りず追加料金が必要になってしまった。更に面倒なのが設定であった。設定は、任意の最大電力量に従って室外機の出力を、8エリアごとに4段階(100%、70%、40%、0%)にする必要がある。この設定はメーカーの技術者で無ければできない。技術者は仕事が立て込んでいるらしく7月にずれ込んでしまった。
幸運なこともあった。私の見立てでは最大電力量は120Kwが限度かなと思っていたが、技術者によると100Kwでいけるという。月に27,846円(20Kw×1638円×0.85)、年間33万円の節約になる。この時点での最大電力量140Kwと比較すると年間66万円もの節約になる。当施設の最大電力量はデマンドコントローラーを使わないと200Kw程度になる(東京電力に確認した施設規模から推定した値)。この値からの節約はなんと年間167万円にもなる。
下表から推測するに平成25年度の電気料金は150万円(960万円×0.157)の節約になる。4月から6月は旧方式のエアコンなので26年度は180万円ほどの節約になり、今回の工事費は20年間で回収できる計算になる。工事費が膨大になったが、最新のエアコン機器を導入することで節電、節約につながり当然のことながら温室効果物質CO2削減にもなり、さらには冷暖房効果も高まり利用者にとっても良い環境になったと思う。
|
平均最大電力量(Kw) |
平均使用電力量(Kwh) |
平均電気料金(円) |
平成24年7月~12月 |
113 |
41,066 |
862,528 |
平成25年7月~12月 |
88 |
31,166 |
726,992 |
増減率(%) |
-22.1 |
-24.1 |
-15.7 |
1年間このブログに付き合っていただいた方々大変ありがとうございました。今年度から施設長日誌は大幅に内容を変え表形式にし、私のコメントは載せないことにしました。また独り言も掲載を少なくしトップページを毎月更新し前月に行った行事の写真を載せることにしました。あくまでも基本方針は施設の透明化・施設情報の開示であります。今後もロータスヴィレッジのホームページを見ればロータスヴィレッジのすべてがわかるよう内容充実を図っていきたいと思います。
平成25年12月27日 小林 直行
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