第71話 平成29年度ロータスヴィレッジの事業報告

 運営方針:人を育て、自ら立ちそして利用者の幸せを考えて行動する
   
                      
 特 別 養 護 老 人 ホ ー ム  ケ  ア ハ ウ ス
 入所者数 退所者数 延べ在所者数 入所者数 退所者数 初日入所者数
4月  2  0  1768  0  0  14
5月  0  0  1835  0  0  14
6月  2  2  1770  0  1  13
7月  1  2  1822  1  0  14
8月  2  2  1806  0  1  13
9月  1  1  1737  1  0  13
10月  1  1  1775  1  2  14
11月  1  1  1733  0  0  14
12月  1  0  1814  0  1  13
  1月  0  1  1769  0  1  14
  2月  2  3  1609  0  0  14
  3月  1  1  1800  0  0  14
 合計 18 17 21238  3  6 164























 
特養は入所希望者が昨年度とほぼ同じ34名(28年度は33名、27年度は31名の申し込みがありました)でした。また入居者は15名でした。入所した方は、介護度4または5の方が14名でかつ医療依存度の高く無い方です。これらの条件に該当する方はそれほど多くは無く相談員も定員確保に苦労します。介護度3以下の方が入所しようと思っても難しい状況にあり、これら中軽度の方は在宅サービスを使い在宅での生活を維持する必要があります。ロータスヴィレッジの在宅部門は、これら中軽度の方の在宅生活継続に力を注いでいます。
 ロータスヴィレッジでは、職員が経口摂取にこだわり、何としてでも口から食べさせることにプライドを以て食事介助を行っています。また口内清潔にもこだわり今年は誤嚥性肺炎で入院する入居者が2名でした。今年亡くなった13名の内看取りだった人が10名いました(28年度は死亡18名中看取りは14名)。年々増えています。亡くなった方の最高齢は、男性が98歳、女性は101歳でした。今年度もインフルエンザや急性胃腸炎の蔓延も無く、入院者が少なかったです。1年間で実人数17名の方が入院し延べ662日になります。前年度に比べ入院者が少なくベッドの稼働率は96.98%でした。ベッドが1日1.8床空いていることになります。来年度以降もベッドの稼働率を95%以上にしたいものです。
 ケアハウスは退所が6名で入所は3名でした。年間を通じ1.3名分空室の状態でした。入所希望の方が少なく、いても介護が必要である方が多く結果として入所に至らないケースが多かったです。当ケアハウスは居住費がゼロなので年間の収入が150万円以下ならば、月々食費込みで5万円程度で利用できるため問い合わせは多いのですが、自立した生活が送れるという条件が付きますので、申し込みは多いですが入所に至らないケースが多いです。介護付きの施設が好まれるようです。
 元気で一人暮らしを希望している方は、ロータスヴィレッジのケアハウスはいかがでしょうか。
3食が付いて家賃は0ゼロのケアハウスは日本にはほとんど有りません。無料で趣味の教室(踊り、民謡、習字、民謡、茶道、大正琴、スポーツ吹き矢)が受けられます。

ショート
ステイ
殖蓮デイ
サービス
デイ蓮花 地域包括支援センター 居宅介護支援事
(包括予防含む)
訪問介護事業
延べ利用人数 延べ利用人数 延べ利用人数 相談件数 ケアプラン作成数 派遣時間(時間)
4月  309  431  120 71  104 329.7
5月  319  463  135 50  100 354.4
6月  320  468  135 73  105 352.8
7月  323  481  136 67  106 321.3
8月  304  484  137 71  106 330.2
9月  267  469  135 66  100 323.6
10月  305  470  143 73  100 325.8
11月  284  432  137 60  95 256.3
12月  260  442  141 74  94 249.1
 1月  300  429  117 56  87 227.5
 2月  246  454  110 73  93 229.2
 3月  244  464  117 69  91 259.7
合計 3481 5436
内予防は
608
1399
内予防は
144
803
内訪問は
157
1181 3161.5
内予防は
398.1
























 ショートステイ利用率は日中は95%、宿泊は76%と昨年とほぼ同じでした。年度の後半から利用率が減っています。これは利用者の施設入所が進んだためと思われます。在宅での生活を諦めサ高住や有料老人ホームへの入所選択したのでしょう。当施設は通年を通し急な利用に応えられるようにべッドをいつも確保しています。ショートステイの長期利用は原則として受け入れていません。ショートステイ利用は介護者の急な用事や疲れをとるために制度化された歴史がありますので、当施設ではこの原則を守っています。
 殖蓮デイサービス事業は昨年度に比べ11%ほど利用者が減りました。1年を通して利用者が減りました。近場に競合相手がたくさんあることもあり長期低落傾向に改善は見られません。職員も様々なアイデアを持ち寄り、利用者に「楽しかった。また来たい」といわれる施設作りを目指しています。
 デイサービス蓮花は昨年度に比べ11%近い落ち込みでした。殖蓮デイサービス共々経営は厳しいです。昨年度から利用時間を7〜9時間体制にしましたが、利用者の落ち込みには歯が立ちませんでした。来年度もサテライト事業所として運営します。利用者数を増やすことしか道は開けないので職員の創意工夫を期待するところです。ただ定員15名のこじんまりしたデイなので利用者には喜ばれています。
 地域包括支援センターは2年目になり月100件近くの相談が寄せられています。もっと身近な相談窓口としての機能を高めなければならないと思っています。
 ケアプラン作成数は90台で推移していますが、介護給付のプランを多く作成しなければと思っています。在宅での介護が無理で有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅などの施設入所を選択する家族が多くなっているので、新規依頼者が急激に増えることもありません。辛抱のしどころかと思います。今年度も特定事業所集中減算対象事業所を外れたので収支とんとんの事業ですが、国が推進している地域包括ケアを進める上でも、今の殖蓮地区の現状を見ればこの事業と地域包括支援センターは必要なサービスです。
 訪問介護は昨年度の比べ派遣時間が33%減りました。黒字でしたが、常勤職員が休職した為で、なんと形容して良いのかわからない29年度でした。正職員で運営することが難しい事業です。当事業は基本に忠実に、直行直帰があたりまえの業界でパートヘルパーを雇用し時間拘束中の賃金は払うことにこだわり、ヘルパーひとりひとりの質を上げています。当施設では介護福祉士の資格取得者が7名中4名います。

 29年度の運営方針どおり運営が出来ただろうか。サービス業は、こちら側が余裕を持って対応しないと相手には良いサービスは提供できません。働きやすい環境と職員に対する十分な福利厚生を提供できれば良いのですが、限られた予算でのやり繰りもなかなか厳しいものがあります。
 29年度は全ての介護ベッドを最新のモデル(パラマウント製3モーター低床ベッド)に買い換えました。職員の介護軽減と利用者の利便性向上に役立つものと思われます。またケアハウスのカラオケ機器も買い換えました。処遇改善加算は最高のTを取得し賞与は年間5ヶ月以上を支給し、パート職員にも2ヶ月近くの賞与を支給しました。
 29年度は地域包括ケア取り組み6年目でした。国に先立つものが無い中での1年間でしたが、殖蓮地区での地域支え合い体制づくりが進行中です。地域住民が何らかの形で協力できる仕組み作りを考えて欲しいと思います。当施設もこのことには全面的に協力します。
 昨年もこの蘭で述べたことなのですが、介護保険入所施設としての特養ホームと在宅サービスが連動し有って地域の老人が支えられると思います。大きくを求めず、そうかといって小さくを求めない今程度の規模が適正だと思っています。赤字部門もありますが、それは他部門で補い、地域の高齢者を支える今の体制が一番だと思います。
 


            
平成30年5月30日  小林 直行




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