社会科における「基礎・基本」について考える

《中学校社会科の目標》

 広い視野に立って、社会科に対する関心を高め、諸資料に基づいて多面的・多角的に考察し、我が国の国土と歴史に対する愛情を深め、公民としての基礎的教養を培い、国際社会に生きる民主的、平和的な国家の形成者として必要な公民的資質を養う。

〈目標に示されたことばの意味について探る〉

社会科に対する関心を高め:意欲・関心を高める(社会科に興味をもつ、好きになる)

多面的:(例 ディベートにおいて「肯定」と「否定」という見方や考え方

多角的:(例 ディベートにおいて、「他にもこういうとらえ方がある」という見方や考え方

愛情を深め:自国「日本」を好きになれる、認められる、誇りをもてる

公民としての基礎的教養:民主国家を支えるもととなるもの

民主的、平和的な国家の形成者:憲法解釈ととらえられる

公民的資質の基礎を養う:社会科における最終目標ととらえられる。

〈各分野における「基礎・基本」〉

地理的分野の「基礎・基本」

考   察

位置と名称

「緯度・経度」 「大陸と海洋」

「都道府県名」 「都道府県庁名」

 新学習指導要領では、我が国「日本」を中心に世界との関わりを学習していくことになる。地理的分野の学習の受け皿となる空間的な位置関係「およそ、どこに何があるか」を地理的分野の「基礎・基本」と考えたい。そこで学習スキルとしての「基礎・基本」も「地図帳を使える」ことを、すべての生徒に身に付けさせたい。

 

歴史的分野の「基礎・基本」

考   察

時代区分

「古代まで」「中世」「近世」「近現代」

 新学習指導要領に、歴史的分野の学習は「時代区分などを利用して」とあるように、いろいろな知識を関連させて学ぶための、その学習の枠組みとなる「時代区分」を大切にしたいと考える。学習スキルとしての「基礎・基本」も関連して「年表を使える」能力を、すべての生徒に身に付けさせたい。

 

公民的分野の「基礎・基本」

考   察

「憲法三原則」「選挙」「市場経済」

 国際社会に生きる民主的、平和的な国家・社会の形成者の育成するために、憲法三原則を核として「法治国家としての日本」、選挙を核として「民主国家としての日本」、市場経済を核として「資本主義国家としての日本」を学んでいくことを「基礎・基本」と考えたい。

 

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