なんちゃって短波JJYサウンド+6桁7segLED表示付き
GPS時計「KawamuRadio GTR-03」



一応、形になったKawamuRadio。
まだ時刻表示とJJYコピーサウンドしか出ません。
LCDに緯度経度、偏角なんかも出したいのですが、
ほかにハンディGPSを持っているので、
なかなかそこまで作り込む元気がありません。
が、一応、実戦(食観測)に耐えうるだけの性能は確保しています。

今回は、それぞれのパーツなどに関する情報はあまり書きません。
作ってみようという方は、それなりのスキルのある方と
思いますので、あらかじめご了承ください。

なお、回路図やプリント基板パターン図、PICのHEXファイル、
CCS−Cのプログラムもご提供します。
ご希望があれば、メールをください。

●基本仕様

 まず、本機の名前ですが、勝手にKawamuRadio GTR-03と呼んでいます。勝手ですいません。
 で、何ができるかというと、6桁のLEDで時刻の表示ができます。UTCです。JSTではありません。なぜかというと、プログラムで9時間足すのが面倒だからです。それだけです。
 それから、1秒ごとに短波JJYと同じ周波数の秒信号の音がスピーカーから出ます。さらに、やはり短波JJYと同じ周波数の分予告信号の音も出ます。同じ音が、ライン出力にも出ます。これをVTRの音声入力に入れれば、ビデオ観測でほぼ正確な時刻がわかります。
 バラックでは、停波も1000Hzの変調も出していたのですが、現在はやめています。周りの意見では、停波はあまりにも不評でした。
 LCDには、やはり時刻が表示されます。UTCです。
 1PPSに対応したLEDの点滅もできます。また、GPS衛星からの電波が受信できている時にもLEDが点灯します。
 電源はDC6〜12ボルトです。ただし、12ボルトだと、レギュレータの放熱板が少々熱くなって危険です(爆)。
 電源は、スイッチがついてるように見えますが、ダミーです(笑)。
 ほかにも、押しボタンが3つありますが、ダミーです。まあ、これからいろいろ実装しようと思っています。

 すでに数名の方がGPS時計をお作りになっていますが、基本的にはそうした作例を参考にして回路を作りました(パクリです、笑)。

 以上、それだけです。
 ビデオのタイムインポーザーも画策していますが、今後の課題にさせてください。

●まずは、試作機です

 いつものように、いきなりプリント基板を起こすほど、器用ではないので、まずは、バラックで試作してみました。
 GPSコアは、定番のジュピターです。裏返しになっている基板にくくりつけていました。でかい石は、16F877です。でも、配線していません。その上の28ピンソケットがサウンド用のPICです。
 7segのLEDは独立してPICで制御しています。このバラックの時点では、時刻はセルフプリセットで、単に時刻表示ができて、音が出るというところまでしか実装されていませんでした。ただし、これで基本的な動作が可能と判断したので、プリント基板を起こしました。
 とはいえ、あんまり大きな回路を作ったことがないので、各パートごとにわかりやすく分割して、少しずつ作っていきました。

●最初はGPSと電源、1PPS表示LEDの基板です

 まずは電源です。システム全体ではDC5ボルトが必要です。そこで3端子レギュレータを使って6〜12ボルトの入力で対応しています。ほかの基板への電源供給コネクタも3つ用意してあります。また、ジュピターはもともと組み込み用途のため、ケースがヤワヤワです。そこで基板上に薄い銅板のベルトで固定しました。ジュピターからの信号は、一度基板上に落とし、さらに必要なパートへコネクタ経由で接続しています。また、この基板上には、ジュピターの1PPS信号を使って、LEDを点滅させるようにTTL−IC(74LS04)も載っています。

●次はPC通信、サウンドと7segLEDコントローラーの基板です

 ふたつめの基板は、ジュピターとパソコンをつなげるようにしたRS−232Cの通信、サウンド出力コントローラ、7segLED表示コントローラの3つのパートに分かれています。
 現在は、完全にスタンドアロンで動いていますが、製作途中でいろいろとジュピター設定をしたり、ジュピターからの出力信号をモニタするのに便利なので、パソコン接続用のRS−232C回路を組み込んでいます。
 さらにサウンド出力のコントロールだけを行うPICと7segLED表示コントロールと分予告信号のタイミングをコントロールするPIC(それぞれ16F873)が載っています。

●メインのLCDコントロール基板

 ジュピターと通信してLCDの表示や7segLED表示コントローラへの時刻伝達をつかさどる、まさに司令塔的存在ですが、いかにもやっつけ仕事で作ったものです(LCDを接続するコネクタの向きが反対、PICのRA4ピンのプルアップを忘れている・・この後なおしました)。LCDのコントラストやバックライトの明るさ調整もこの基板の仕事です。ほかに、押しボタンスイッチを3つ取り付けられるようになっていますが、実装していません。

●最後はLED基板

 6桁7segLEDの基板です。
 シンプルに見えますが、LED下のジャンパー線の半田付けが結構たいへんです。

●内部配線

 内部のレイアウトはこんな感じです。
 ケースはタカチの傾斜パネルタイプです。なんでもいいんですが、一度使ってみたかっただけです。
 本当はLCDコントロール基板は、タイムインポーザーも載せて、ほかの基板と2階建てにしようと思っていたのですが、意外と基板の背が高くなってしまい、断念しました。
 ちなみに、PIC間の通信はI2Cで行っています(これがまた、うまくいかないんです、なぜ?)。

●パネルの裏面

 LCDは秋月の20文字4行のバックライト付きです。
 その他、スピーカー、LEDなどを取り付けます。

●最後に

 今回は、かなりやっつけ公開です。もう少し時間があれば、さらに踏み込んで解説したいと思っています。
 じつは、時刻同期用のよいGPSコアが見つかって、近く換装したいと思っています。懸案のタイムインポーザーも含めて、完成しましたら、また公開したいと思います。
 最後になりましたが、ここまで作るのに、たくさんの方のご協力をいただいております。ネット上なのでご迷惑が及ぶといけませんので、お名前は割愛させていただきますが、ほんとうにお世話になりました。この場をお借りして御礼申し上げます。


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