濃厚飼料給与状況

風味異常乳発生と同時にそれぞれの給与飼料について実態把握のために聞き取り調査が行われた。発生農家は県下全域で107戸が記録されたが、そのうち収集されたものは51戸で発生農家の47.7%にとどまった。なお、飼料の仕分けについては濃厚飼料中にビール粕等の粕類、デハイを含めた。

配合飼料の給与

発生農家の配合飼料給与状況は51戸中94%に当たる48%は給与しているが、3戸は単味による自家配合を給与し配合飼料は給与されていなかった。しかし、農家によっては2種類以上の配合を供与しており、またメーカーの異なる配合飼料の組み合わせが行われている地域もあった。

自家配合飼料の給与

自家配合給与農家は51戸中11戸で21.6%に当たる。前述のとおり、自家配合飼料給与農家中3戸が単味飼料のみを用いた農家で8戸の農家は配合飼料を単味飼料に混合して給与している。自家配合飼料給与農家で使用している単味数は多く配合している農家で8種類、少なくとも5種類の単味飼料が用いられ、平均して6.6種類が混合給与されている。

配合飼料に単味飼料の加給

自家配合ではないが、配合飼料を給与しこれに単味飼料を添加して給与している農家は51戸中29戸であるが、仕分けの仕方として加熱大豆、デハイは別個に整理した。

粕類の給与

粕類は51戸中18戸35.3%の農家で給与されている。種類的にはビール粕が11戸で最も多く給与されており、次いで豆腐粕5戸、醤油粕1戸、リンゴ粕1戸であった。また、自家配合飼料給与農家11戸中7戸63.6%に粕類が給与されている。

デハイの給与

全体でみると3分の1の農家で給与されていた。

給与濃厚飼料の種類数

51戸の平均値でみると4.4種類の濃厚飼料が給与されている。特に多種類給与は自家配合農家率の高い地域で高い傾向にあった。