日本獣医師会雑誌、42、395〜398(1989)
野外における各種飼料給与牛の第1胃高級脂肪酸組成を検討した。
採食直後は飽和脂肪酸であるステアリン酸の低下と不飽和脂肪酸であるリノール酸の増加が認められた。
採食3時間後になると飽和脂肪酸が増加し、そのまま次の採食まで推移した。
絶食期間中はステアリン酸の著名な低下、ならびにオレイン酸とリノール酸の増加がみられた。
消化器疾患が多発している高エネルギー飼料給与牛群と低エネルギー飼料給与牛群はリノール酸の増加が認められたが、適正飼料給与牛群と青草給与のみの放牧牛群ではリノール酸の増加はみられなかった。
また、第4胃変位発生牛群ではリノール酸の著名な牛が散見された。