臨床獣医、6、50〜56(1988)

呼吸器病の発生は入牧直後に低温が継続し、天候不順で気温の日較差がばらついた年度に多発していた。

ヘモフィルス・ソムナス感染症の発症と発生前の気温との関係では発生前日に気温の大きな日較差が認められた。

これらのことは、入牧直後の不安定な気象は放牧牛にとって大きなストレッサーとなり疾病を誘発する要因となっていると考えられた。

肺炎発生予察調査においては、呼吸器症状の発現に前後してNAGase、シアル酸およびフィブリノーゲンの著名な増加がみられ、これわ契機にヘモフィルス・ソムナス感染症抗体価の上昇が認められた。

 

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