日本獣医師会雑誌、45、924〜926(1992)

手根関節部の腫脹が認められ、骨関節症と考えられた肉用牛1症例の臨床生化学的観察を実施した結果、臨床症状のみられた発症時の7週〜4週前に血清過酸化脂質の著しい増加が認められた。

症例牛の血清αートコフェロール濃度は発症前に減少が認められたが、その他の生体内抗酸化因子には大きな変動はみられなかった。

このことは、生体内局所で組織障害が発生したため過酸化物が増加し、その抑制のためにαートコフェロールが大量に動員、消費されたものと考えられる。

骨関節症へ