日本獣医師会雑誌、46、925〜928(1993)
ゲル濾過により牛血清リポ蛋白の連続的分画を試みたところ、出生直後の子牛ではLDL分画値の高値とHDL分画値の低値がみられ、成人のパターンとほぼ同様であった。
しかし、出生後6日にはLDL値の減少とHDL値の増加がみられ、乳用育成牛と同様なパターンとなった。
乳用牛では分娩前30日にLDL分画の消失が認められ、泌乳全期間を通じてLDL分画は検出されなかった。
分娩後90日にはHDL分画の増加が認められたが、その分画はLDL領域にまたがって存在していたことから、比重は軽く、サイズは大きなHDLと推察される。