日本獣医師会雑誌、49、612〜614(1996)

黒毛和種牛の肥育末期に起こる急性肝炎による血清リポ蛋白の変化を疾患牛12頭、健康牛20頭を用いて調べた。

急性肝炎発症牛の血清リポ蛋白はVLDLとLDL分画が著しく増加し、HDL分画では正常なサイズのHDL粒子の減少が認められた。

これらのことから、急性肝炎発症牛ではVLDLの異化障害とHDL粒子の生成異常をともなったリポ蛋白代謝障害が起こっていると推察された。

 

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