日本獣医師会雑誌、46、385〜391(1993)
年間平均1万Kgを泌乳する高泌乳牛群の各泌乳期における体液成分と生乳脂肪酸組成の変動を観察した。
血液中のグルコースと遊離脂肪酸は分娩直後に変動し、その他の成分は泌乳最盛期をヒークとする変動を示した。
第1胃液成分は乾乳期と泌乳期で明らかな差がみられたが、いずれも正常値の範囲内であった。
以上の成績から、高泌乳を支えるためには第1胃液および血液成分の恒常性を維持することが重要で、泌乳量に見合った適正な栄養量の摂取によって維持されると推察された。