ヘアケア

このページには皮膚・頭毛の仕組みを書き込んであります。
長くなりますが、読んでおいて損はしないと思います。

 

 【脂腺】

脂腺は、毛包の鈍角側、立毛筋の上方についている分泌腺で、短い排出管を持って毛包に開口している。脂腺は皮脂という一種の油を分泌する。この皮脂は、毛または毛包の壁に沿って皮膚の表面に出て、皮膚や毛に油を与える役目をしている。












【皮脂の働き】

1,表皮の角質層や毛になめらかさと光沢を与え、また、これらの組織から水分の蒸発するのを防ぐ。
2,皮脂中には脂肪酸が含まれており、この働きにより、ある程度殺菌作用をする。
3,ビタミンDの生成にあずかる。皮脂中のプロビタミンDが日光に照射されてビタミンDとなり、これは皮膚から再び吸収される。

 

【毛髪】

本数:頭毛は日本人では約10万本

密度:日本人の頭毛密度は、1cu当たり頭頂部200本
                   前頭部180本
                   後頭部170本
                   側頭部130本

形状:民族により相当異なっていて、東洋人ではまっすぐな毛(直毛)であり、西欧人では自然にウエーブしたり、あるいは波状にうねっている(波状毛)、そして、黒人ではちぢれている(球状毛)。

直毛の断面は多くは円形であるが、波状毛や球状毛では楕円形や三角形をしている。

日本人では直毛が92%、縮毛(波状毛)5.7%、その中間の形状(中間毛)が2.3%である。

太さ:場所により異なるが、頭毛は約0.1mm。

 髪の毛は三層から構成されており、中心を毛髄質、それを囲んで、毛の構成の大部分をなす毛皮質、その周囲の一番表面にある鱗のように角化した透明な核のない細胞が、毛の根元から先端に向かって一列に重なり合って並んでいる部分を毛表皮(毛小皮)と読んでいる。

毛皮質:毛の主な部分をなしている。この層は、角化した紡錘型の細胞が非常に密着して出来ており、その細胞は毛の長軸に平行して縦に並んでいる。痛んだ髪の毛が枝毛になり縦に裂けるのも毛皮質の並び方による。また、この細胞にはメラニンが含まれていて、日本人に黒髪が多いのはこの色素が多いためである。メラニンが少ないとブロンド(金髪)になり、ほとんどなくなると白髪となる。

ヘアブリーチで脱色されるのは、アルカリ、酸、酸化剤、あるいは還元剤などにより、この毛皮質に含まれるメラニン色素が無色に変化するためであるが、メラニンが化学的変化を受けるだけではなくタンパク質のケラチンも変化するので、乾燥しやすく、脆弱になる。

 

 


以下に巷間言われていることの間違いを挙げてみます

毎日シャンプーをすると髪が抜ける

シャンプーの時に自分の抜け毛を見てドキッとされるかもしれません。

シャンプーする度にこのように多量に抜ける、するとそのうち、、、等と考えてしまうものです。だから、シャンプーはしない、というのでは逆効果です。シャンプーで抜ける髪は成長周期を過ぎた、抜け落ちる運命にある髪なのです。1日に70〜80本ぐらいの抜け毛は自然なこととされています。それより、シャンプーしないで頭皮を汚れたままにしておくことの方が髪の成長と頭皮にとり危険な事なのです。

毛穴にフケや細菌が溜まって新陳代謝が滞ってしまう、健康な髪を作る細胞が死んでしまいます。正しいシャンプーをし頭皮を清潔に保ってください。


白髪の人はハゲない

白髪は、髪の根元の毛母でメラニン色素が生成されなくなった状態です。脱毛は毛髪の成長周期に異常をきたしたもので、どちらも老化現象の現れですので、同時に起こることも十分あり得ます。


女の人にハゲはいない

以前はよく言われました。が、最近の傾向から間違いと言われています。

薄毛に悩む若い女性がここ数年急増しています。分髪部分、前髪部分の薄毛です。

主に、カールやセットにおける引っ張りと加熱が原因です。

また、ダイエットによる栄養不足やバランスのくずれが髪の成長周期を狂わせ、抜け毛を促進しているとも言われています。


辛いものを食べると髪に悪い

常軌を逸するほどの辛いものや刺激物をとり続けることは良くありませんが、他の栄養素と正しく組み合わせた香辛料は血管を拡張させ、血流を良くするので、脱毛の原因となる頭皮の血行障害を防いでくれます。


大きいショックを受けると一夜にして白髪になる

髪の毛のメラニン色素はヘアブリーチ剤のように強力な脱色剤を使用しても白髪にはなりにくいほど頑丈なものです。また、頭皮から離れた(すでに成長が止まった)状態の髪の毛に精神的ショックが伝わる事は考えられないので、一夜にして白髪にはならない。


髪は年をとると薄くなる、若いから大丈夫

最近は、若い人の薄毛が非常に増えています。

しかも、その年齢層が年毎に下がっているようなデーターが有ります。

ファッションとしてヘアスタイルが若年層に浸透してきたことと関係が有ります。無理なヘアスタイル、テンションのかけ方、ヘアドライヤーによる熱害、パーマ、ブリーチ、染毛等で毛根を痛めつけていることが原因です。

また、従来、肉類を多量に摂取しなかった日本人の食生活がファミリーレストラン、ファーストフード店が定着したことで変化を見せているとも考えられています。


海草は髪に良い

ワカメ、昆布はヨード分やミネラルが豊富です。これらは髪の成分の一部なので食べることは効果がないと言い切れるものでは有りませんが食べたからすぐに生えるとか、長年食べ続けたから良かったと証明できるものでは有りません。


帽子をかぶるのは良くない

長期間ヘルメットなどで頭を覆い、中がムレた状態を繰り返すのは毛根を痛めて、脱毛を促すことになりますが、帽子程度なら大丈夫でしょう。しかし、汗をそのままにしておくことは良くありません頭皮を清潔にするようにしてください。