羽根が風に


夜明け前から
白鷺が
じっと海を
見つめている

悲しみを
こらえるように
羽根が風に
震えている

お前も
殺されてしまった
子供達の帰りを
埠頭に立って
待っているのか

白い羽毛の下に
宇宙のマグマが
吹き荒れているのか