問う
雨上がりの夕暮れ
濃紺の空に浮かぶ
赤城山のシルエットに問う
この世界に生まれ
今を一緒に生きているという
ただそのことだけで
ぼくはあなたがたの
不作為の共犯者なのかと
雨上がりの夕暮れ
ヘッドライトに照らされた
重なり合う銀杏の枯葉に問う
あの日を境にして
面白ければそれでいい
意味なんてなくていいという
ぼくらの文化は本当に
変わったと言えるのだろうかと
笠間日動美術館にて