四月のキャンパス


四月のキャンパスに
びしょ濡れの太陽と
からからに乾いた月が
浮かんでいた

乙女たちは
降り積もった花びらを
両手ですくい
笑いながら
空に投げた

逃げた子犬を追う
つむじ風のように
花びらが舞っている

モノレールが走り
墓地があった

この冬の淡雪のように
素数の音階が
聞こえていた