眠りは


眠りは
主体性の放棄
ではなく
無防備な
主体性の回復です

本を読みながら
眠りに落ちる瞬間
もつれた糸が
ほぐれるように
血液の中に自由が
流れはじめます


眠りから覚めて
ふと本の上に
意識が戻ると
そこからまた
つじつま合わせが
はじまります

目覚めは
主体性の回復
ではなく
包囲された主体性の
放棄なのです