水のように


水のように流され
雲のように運ばれていく

何も考えず
何も感じない

いくつもの昼があり
夜があり
またひとつ
夜が明けようとしている

ほんのり青くなった東の空に
たくさんの花を埋め
歌を沈め
炭火のように燃えている
ものがある

何も考えず
何も感じない

あまりにも
たくさんの煤を吸い
ああ
ぼくはもう
あの場所へは
戻れない
のだろうか