ご意見・ご感想をお寄せください。ASNEC事務局宛メール 

 政治って何?に戻る

 

1998年7月8日上毛新聞より抜粋>

 「政治はその成果とともに目に見えにくい点が多く、それだけ有権者に興味を持たれていないのではないか」。吾妻町植栗の同町立太田中学校で開かれた2、3年生約80人による「投票は義務制にするべきかどうか」についてのディベートで、こんな意見が飛び出した。「肯定」と「否定」のそれぞれの立場で激論が交わされ、ディベートといえ、中学生から見た有権者の政治離れや投票率低下の原因も浮き彫りにされた。

「投票義務制」で討論 吾妻・太田中

 同校は、一定時間内に考えをまとめる能力や自分の考えを発表する能力などを伸ばすため、ディベートを盛んに行っている。今回のディベートは関一志教諭の指導により、参院選の最中でもあることから、社会科(公民)の中の「わたしたちと政治」という授業の一貫として、6日開かれた。

 肯定と否定「投票義務制」で討論 吾妻・太田中の立場で、それぞれ3年生6人が立ち、それ以外の生徒が審判側に回った。

 討論の中で、肯定側は「民主主義のための投票の義務制」を訴え。投票率が低下しているのは「民主主義の危機的状況」とし、リンカーンの「人民の人民による人民のための政治」という言葉を使い「投票率が低いというのは、一部の意見しか政治に取り上げられていない証拠」と説明。「義務制によって多くの有権者の意見を反映した代表者が選ばれ“人民のための政治”が行われる」と結んだ。

 否定側は「自由意思による明るい選挙」を主張。「義務制にすれば、投票行動がいい加減なものになる恐れがある」と述べ、「現在の投票制度の改善で投票率アップにつながる点もあり、基本的に本人の自由意思による投票を大事にしたい」などとし、白熱した激論を繰り広げた。

 生徒による審査で否定側が優勢のとなったが、関教諭の「肯定側の論旨が通っている」という判断で、肯定側がディべートには勝った。今回の議論を通じ、生徒の多くは「適した候補がいないのなら、白紙で投票するのもいいと思う」との考えを示し、「近い将来、選挙権が与えられたら投票に必ず行って、政治に参加したい」と口々に語った。

 

 Topに戻る

 

1998年7月11日上毛新聞より抜粋>

「投票率アップへ提案」  吾妻・太田中  生徒が本紙ひろば欄に投稿

 「投票率を上げるために選挙宝くじを設けて、楽しんで投票できるようにしたらどうか」−。吾妻町植栗の太田中学校で行われた「投票は義務制にするべきかどうか」をテーマにしたディベートの結果がまとまり。10日まで、3年生全員による投稿が、上毛新聞の「ひろば欄」に寄せられた。

 「ひろば欄」への投稿は、同校で行っている社会科(公民)の「わたしたちと政治」の授業の一貫。生徒に資料を活用する能力や社会性などを身につけさせるのが狙いで、6日にパネルディスカッションやディベートなどを行った。

 今回の投稿は、6日の内容と一連の学習の成果として、生徒に自分なりの考えを文章にまとめることで、選挙の意義や重要性を理解させるために実施した。

 文面には「罰則を設けたの義務制を行った方が良い」「候補者としてふさわしい人がいないのなら、マイナス票を投じることができるような制度にしたらどうか」−など、中学生から見た「投票率アップへの提案」を行う意見などが数多く寄せられた。

 担当の関一志教諭は「文章を通じて、授業などで生徒が言いきれなかった思いが多く見て取れた。今後も生徒の公民的資質を養うためにできるかぎり続けていきたい」と話している。

 

 Topに戻る

 

199810月3日上毛新聞より抜粋>

公選法で生徒会選挙  吾妻・太田中  投票率は100%達成

吾妻町の太田中学校は1、2の両日、公選法に準じた生徒会本部役員選挙を行った。気になる投票率は会長選、他の役員選とも100%を達成。県教委学校指導課は「生徒全員が主体的に選挙に関心を持って取り組めるもので意義深く、あまり例がない」と評価している。

これまで同校の生徒会選挙は、立ち会い演説会を終えた後、強制的にすぐに投票所で投票してもらう形をとっていた。今年は生徒会活動や選挙の大切さを実践的に学んでもらうため、公選法に準じて実施した。

1日は5人の会長候補から1人、2日は15人の役員候補から6人を選出するため、両日とも朝と昼休み時間と放課後を使って投票所が開かれた。記載台一式と投票箱は同町選挙管理委員会から借りてきた本物を使い、自治体顔負けの投票啓発活動も展開した。

投票率は1日の会長選挙が朝59%、昼98%となり、放課後には100%を達成した。2日の他の役員選挙も朝68%と好調な滑り出しを見せ、放課後100%となった。生徒会顧問の関一志教諭は「初めての試みとしては大成功。来年も行いたい」と話している。

 

 Topに戻る