ガラスの小瓶

 テーブルのうえに
小さなエビ2匹とマリモひとつ
それに小さな枯枝2本の入った
ガラスの小瓶が置いてある


半年に1度くらいコルクの栓を開けて
水を少々追加するだけでかれこれ3年
餌など与えたこともないけれど
水はきれいなまま保たれている
小エビも元気に生きている

ボクはこの小瓶に未来の地球の
ヒントがあると思っているから
片側三車線のサステナ自動車道を
耳をつんざく爆音をたてて
逆走するエセ救急車のような今の
政治やら経済の動きに
憤りと恐怖を感じないではいられない

運ばれているのはボクらの国
運んでいるのはアベコベナイカクアッカンベエ




ガラスの小瓶