川がNになりHになって 夢が川になって 眠っている 六畳の部屋の 川の上には 小さな電球が 光っている 2時頃目が覚めた 川はNになっていた 静かにNを川に直して ぼくはまた眠りについた 夜が明けると 川はHになっていた 静かに天井を見詰めていると Hの真中の横棒が むくりと動いて 布団をもっこり持ち上げた かわいい2歳の横棒は 眠そうに正座をすると 小さな声で ぼくに 夢の話をしてくれた