月とピエロ

柔らかい胸から
やさしさが
ふいに消えた

手探りだ
悲しみなんか
蒸発しちまった

僕は安らぐことのない安らぎを
求めて
狂った羅針盤さながら
絞首台にぶらさがる
自分の影に
揺れている

希望は涙を流して
笑い転げ
ついに焼き付いて
こうして静かに
地面を撫でている