問題そのものが

過去からやってくる
初夏の風に吹かれて

氾濫する問題に
取り組んでいる

問題がよく読めないのは
きっと自分のせいだと
頭を抱え

問題をつくった人の
顔も知らずに
問題を解こうとしている

どこかで
問題そのものが
まぼろしかもしれないと
感じながら




藤巻秀正 「森へ」