六法を捨てて街に出よ |
先日、とある公民館で講演会の講師として招かれた。 日頃から講師をつとめる機会は多く、その一環ではあるのだが、 今回はめずらしく一般の方を相手にした講演会である。 やっぱり普段と同じコトを喋っているわけにもいかない。 普段なら法解釈論を中心に講演を組み立てることになるのだが、 自分が「一般市民」の立場なら、細かい法解釈論などは聞きたくない。 むしろ重要なのは、いかに役に立つ話が聞けるか、の一点だ。 しかし短い時間内で、要点を絞りつつ、印象に残る、となるとむずかしい。 そういえば何分話せばいいのだろうか? さっそく公民館に電話。 「10時から12時の2時間でお願いします」 ひえええええ! 120分も喋れませーん! 「あと途中で10分ほど休憩を入れていただきたいのですが」 ええ是非! 10分と言わず、15分でも20分でも! これで質疑応答の時間を設ければ、残るは90分だ。 90分だと9項目、その中には導入としての自己紹介も入れて、 最後に相談窓口の宣伝も入れさせてもらうと、触れられるネタは7項目。 言葉だけで概念を伝えづらければ、フリップを用意しなければ。 マイクが必要なら、同時に2枚のフリップは持てないから、厚い台紙に貼って… …と考えながらカンペを作っていると、あっというまに1時、2時。 なかなかツライ週をすごす羽目にはなったが、 おかげで講演は時間以内におさまり、聴衆も最後まで聞き入ってくれた。 しかし本当に聴衆の聞きたかった話を、自分はすることができたのだろうか? せめて来年の春までには、プロとしての講演が出来るよう努力したいものだ。 |
真冬の夜の夢 |
それは、33年に一度訪れる客人、 テンペルタットル彗星の残していった、綺麗な綺麗な、落とし物。 今日19日の未明、しし座流星群が観測のピークを迎えた。 未明と言っても、2時から4時にかけてのこと。 そりゃーもう、観るっきゃないでしょ! せっかくの天体ショーを観るのだから、 ただアパートの前から空を見上げたって、つまんない。 第一、ウチの付近は県庁の光害のせいで明るすぎる。 こーなりゃ、明かりが少なく空気の澄んだ、赤城山麓までGOッスよ。 夜の2時、愛車を駆り、山へ山へと突き進む。 適当なところで脇道に逸れ、エンジンを止めてスタンバイ。 おー、星が落ちてる落ちてる。 少し離れたところには、地元大学生とおぼしき男女が十数人。 一つ、また一つ落ちるたびに、歓声が上がる。おおー。 毎分2〜30の星が落ちるのを観て、小一時間ほどして、下山。 車でほんの30分くらい走っただけなのに、 星空に現れる星の数が、前橋と全然違うのは、どうしてなんだろう。 天体ショーの余韻に浸りながら、眠りについた。 そういえば、4時間後には出勤だよなぁ、とか思いながら。 |