ロータスヴィレッジの出来事

9月某日老施協版自主評価表作成検討のために中毛ブロックのある施設に伺う。中毛ブロック担当の項目について検討をするためである。県内4ブロックがそれぞれの評価項目を担当し、来年3月までには完成させたいと思っている。中部学院大学小笠原教授は第3者評価について次のように述べている。@利用者が情報を得る上では重要。A評価する第3者の資質・力量が問題で、ただ優劣のみに集約するのは問題。BAの問題を防ぐために施設の自己評価が重要で、自己評価と第3者評価との突き合わせをし、広く議論し第3者を育成することが重要。

9月某日月1回の施設福祉会議。毎月1回特老ホームの行事・処遇について話し合っているが、今回話題になったのがケース会議である。当施設ではケース会議は一人15分以内で終了させることになっているが、現場から短すぎるのでもっと長くして欲しいという要望があった。15分になった理由は、本来ケース会議は、開設当初昼間家族を交えて行っていたのが時間がとれないと言うことで、夜、残業手当を出して行うことになった。また何分行おうがが結論は同じなので15分にしたことを説明し、工夫をすることによって今までどおり15分で決着。

9月某日入居者が転倒した。幸いCT検査では異常が無くその後も変わりなく過ごしているので一安心。この方はふらふらしながらも歩き出すので注意しているのだが、ちょっとしたことで転倒してしまう。拘束してしまえば転倒は防げるが、尊厳を奪うことになりこの辺の加減をどうするか開所以来の悩みである。

9月某日異食がひどい方が居るので嘱託精神科医に相談する。暴力暴言には良い薬があるが、異食にはこれといった処置法が無いという。そろそろ専門の治療を受けた方がよいかもしれないとアドバイスされる。

9月某日在宅福祉会議。在宅高齢者を狙った訪問販売が横行している。当施設 のホームヘルパーもその場に偶然立ち会ったことがあるという。騙されるケースが多く当施設でも簡単な文書を担当している高齢者に配ってもしもの時はすぐ連絡するよう伝えている。

9月某日特老とケアハウスの合同の敬老会。矢内伊勢崎市長を始め地元区長、地元市会議員(小保方、堀込)、民生委員、光徳会本部から荒木監事に出席していただき入居者を敬い、いたわる会を催した。今年は入居者の中で今月100歳を迎える方がおり厳粛の中にも華やいだ雰囲気が感じられ良い会であった。特老・ケアハウス共に入居者の平均年齢が80歳を越えている中で、私は入居者の生活をずっと支えていくことを挨拶の中で述べた。在宅で生活をしている人も施設で生活をしている方も等しく同じ介護サービスを受けられるようにすべきだと思う。ただ現実には収入に左右されることが多く、国民年金だけでは十分な介護を受けられないのが現実である。高齢者間の所得格差が拡がっているのが気に掛かる。特に農村地区は国民年金のみという高齢者が多い。

9月某日地元豊城町の敬老会に招待されたので出席する。豊城町は人口3,367人、65歳以上人口は758人、高齢化率22.5%で有る。更に当施設が担当する殖蓮地区は人口20,848人、65歳以上人口4,048人高齢化率19.4%である。当施設でケアマネージしている高齢者208人は4,048人の5パーセントに当たる。この5%をどう見るか。介護の世話にならない人が多いのが実感であるが、徐々に増えているのは紛れもない事実である。「2015年の高齢者介護」(施設長の独り言)が答申されたが、団塊の世代が老人の仲間入りをする頃は現在でも介護サービス提供能力が一杯なので怖い気がする。

9月某日今日はケアハウスのバスハイクで、高崎市の観音山と群馬県庁へ行く。家族の付き添いをお願いしボランテイアにも来ていただき楽しい日帰り旅行を行った。開所数年は1泊旅行も行ったのだが最近は難しく日帰り旅行となっている。和気あいあいと県庁レストランで食べた精進料理はおいしかった。

9月某日病院で処方される薬が来月から院外処方になるという。少しは看護師の負担も解消されることを願う。

9月某日今年度限りで退職を希望する職員は来月10日までに所属の主任まで申し出るように朝礼でいう。昨今企業は新卒採用を減らしその分即戦力となる中途採用を増やしているという。企業は新卒を採用しその社員を育てる力つまり「会社の社員育成力」を保持するためにも新卒と中途採用のバランスは重要と思う。当施設でも中途採用者はいるが原則として真面目な人を採用している。

9月某日長岡市で開かれた「レジデンシャルケア研究会議」に参加した。「2015年の高齢者介護」を検証することを目的にした、大規模施設でない小規模多機能型施設を指向した研究会議であったが、私の最大の疑問は財源の確保・住宅に国家予算を余りかけていない中での既存の住宅をあてにしていることであった。2015年は団塊の世代が65歳を迎える年でありそれまでに何とかしたい、ということである。問題は介護ばかりでなく年金・老人医療とどれも金食い虫なのである。どうするのか?。(施設長の独り言

9月某日今日、来週と新田暁高校3年生に社会人講師としてケアマネージメントについて計4時間授業を行う。これでも私は介護支援専門員の端くれで施設では全く担当は持っていないが、元教師だったので授業は大好きなので引き受けている。そういえば同じ年に合格した有名人に真下県会議員(渋川選出)がいる。高校生相手の授業は楽しい。昔に戻った気分で爽快であった。

9月某日ロータスヴィレッジ及びケアハウスの物故者の彼岸供養を行う。毎年春と秋に、太田市にあるお寺の住職に導師をお願いし、小坊主に当法人の理事長(理事長はお寺の娘である。小坊主といって申し訳ない)をあて入居者及び職員に焼香をしていただいている。

10月某日施設長は今日から2泊3日の予定で全国老人福祉施設大会参加のために鹿児島に行く。飛行機の中で県立の施設関係者と隣同士になりいろいろと話し込んであっという間のフライトであった。この方は全く介護には関係のない部署が長く人事異動で今の部署に来たという。今のように昔流の介護が通用しない中では第3者的立場で介護に関わった方が良いかもしれないと思った。また空港から会場までのバスと2日目の分科会でも県の政策担当者と一緒になり今回の研修はなかなか有意義であった。

10月某日朝礼で大会参加の報告を行う。ユニットケア、グループホーム等新しい考えが出てきて現場は相当混乱しているが、基本は「個別ケア」であり高齢者一人一人の幸せをどうするかが大切で、その為にどうしたらよいかが大事である。ハードだけ揃えてもソフトがだめならばどうしようもないことを伝える。

10月某日ケアハウスの運動会が行われる。昨年までは特養と合同で行っていたが今年は単独開催である。初めての単独開催であったので全体の流れ、種目の妥当性、入居者の感想等の情報取得もあったので特養と運動会と比べるといまいちであったが来年はもっと良くなると思う。

10月某日特別養護老人ホームの運動会。入居者11名の家族と本部より理事長、勝田理事、荒木監事に出席していただき楽しい一時を過ごした。昔に比べれば体力も落ちたが皆出来る範囲で競技種目に参加した。やはり玉入れゲームが一番良かった。

10月某日新規入居者を決めるのになかなか大変になってきている。今月から県の指針に基づいて行っているが、Aグループの人は発熱でだめとか、入院中で見送りとかで決まらない。ある人は、入所日が決まったのに2回も延期になり結局在宅で見ることになった。

10月某日今日から入居者のインフルエンザ予防接種が始まる。数年前インフルエンザが大流行したとき、朝発熱した方が午前中に高熱を発し、救急車対応で協力医療機関も満床で、受け入れ医療機関を探し続け桐生まで行ったことがあった。このようなことを防ぐために翌年から接種を行い職員も行い事なきを得ている。

10月某日今日は特養のバス旅行で、群馬の森へ行く。入居者15名、ボランテイアさんにお世話になり昼食は達磨弁当であった。この日は暖かくお弁当も含め好評であった。施設の昼食にも達磨弁当を出し、ショートステイの方で容器を持ち帰った人もいた。


     群馬県老施協ホームページ(http://www.jsgunma.jp)




     バックナンバー     03年4,5月      03年6,7月      03年7,8月




                  

                                          トップページへ戻る