【 嗜癖問題 Q & A 】
(改訂:10/10/21)
[はじめに] ご返事を書ききれません
赤城高原ホスピタルのWebサイトの記事を読まれた方から、多くの個別相談やご質問のEメールをいただきますが、とてもお返事を書ききれません。同じような内容のご相談も多く、またとても良い質問もあるので、このご相談やご質問とお返事を公開することにしました。 [TOPへ]
[ご質問] 専門治療施設を紹介してください
家族(知人)がアルコール依存症(摂食障害)です。近くの専門治療施設を紹介してください。 (同様のメールを多数いただきます)
[お返事] 精神保健福祉センターにお聞きください
関東圏内か大都市なら、当院のスタッフが直接知っている治療施設もありますが、地方都市だと、当院では良く判りません。 インターネットだと、次のようなHPの情報が役に立つかも知れません(2002/01現在)。
精神科医療機関ホームページ集は、このサイト(全国精神科医療機関ホームページ集)(02/01/21確認)に情報があります。
しかし何と言っても、この種の情報は、各都道府県の精神保健福祉センターでお聞きになるのが一番確かです。
精神保健福祉センターの住所と連絡先は当院HP(全国精神保健福祉センター連絡先)に最新情報があります。
なお、いずれの紹介も、その治療機関の医療レベルを保証するものではないということを覚えていてください。 [TOPへ]
[ご質問] 家族のお酒に悩まされています(1)
父がお酒を止められず、この数年、入退院を繰返しています。退院するとすぐに飲みはじめるし、ここ1カ月は病院を抜け出し飲む始末です。どうやら病院の先生も、父が隠れて飲んでいる事を知っているらしく退院を勧めるばかりです。退院するとまた酒を買いに出掛けたり、飲酒運転をするのを心配する毎日が始まります。いっそのこと家にお酒を買っておいておくべきかと悩んでいます。父の介護をしている母もかわいそうです。どうすればよいか、何ができるのか、どう接すればよいかを教えてください。 (ほとんど同様のメールを多数いただきます)
[お返事1] 家族の相談からスタートしてください
お父様あるいはご家族は、アルコールの専門病院にかかっているのでしょうか。アルコールの専門病院とただの内科、精神科とでは、一般に、治療内容が全然違います。
また赤城高原ホスピタルなど、多くのアルコールの専門病院では、家族の相談に力を入れています。
さらに赤城高原ホスピタルなど一部の専門病院では、家族の通院カウンセリング、場合によっては、家族の入院治療も可能です。
このようなご家庭では、家族のそれぞれが愚痴を言うだけで、回復につながるような意味のある行動ができないのが普通です。また家族を外界から隔てる見えない厚い壁があり、家庭内の問題を外に持ち出すことに対して強い抵抗があることも少なくありません。多くの場合、このままではだめだと気づく人がその家庭でもっとも健康度が高い人です。気づいただけでは解決の糸口はつかめません。問題に気づいた人から、行動を起こすことが重要です。やらなければならないことに優先順位をつけること、そして第1のことを最優先して行動を起こすべきです。酒害家庭では、大抵は、アルコール問題の根本的解決が最重要事項のはずです。
この種の問題には、家族相談を含め、治療のネットワークがあります。家族がネットワークにつながるところから、治療と回復が始まります。行動を起こす勇気を持ってください。
[お返事2] 当院のケースワーカーに相談してみてください
家族のカウンセリング、外来通院、入院など、具体的なことは昼間の時間帯に、赤城高原ホスピタルに電話(0279-56-8148)して、当院のケースワーカーに相談してみてください。
相談は無料です。家族のカウンセリング、入院については、他のページに関連記事があります。 [TOPへ]
■ 家族の相談、カウンセリング ⇒ 嗜癖関連問題の家族相談・家族ミーティング
■ 初期介入、家族介入 ⇒ 初期介入(アルコール依存症) ⇒ アルコール依存症の初期介入(上毛新聞・オピニオン)
■ 家族の入院 ⇒ イネイブラー、依存症維持システム 酒害者家族からのメッセージ
[ご質問] 家族のお酒に悩まされています(2)
母が飲酒運転で交通事故を起こしました。勤務中に無断で職場を離れどこかで酒を飲んだ挙句のはての事故だったとのことです。母は長年にわたる飲酒癖を持ち、治療に向け説得している最中のことでした
。この事故で職を失い今後増々連続飲酒にはしるのではないかと心配しています。本人は診察に応じる気持ちなどまったくなく、家族一同困り果てています。遠方なので相談に伺えませんが、そちらで治療を受けさせるためのご助言をお願い致します。(1999.12.メールでの相談)
[お返事] 当院のケースワーカーに相談してみてください
メールを拝見しました。このような方の場合、単なる説得など通常の方法で治療につなぐことは難しいと思います。専門家の指導やサポートが必要です。
以前、似たようなケースで、北海道在住のお母様がアルコール依存症で困っている、なんとか母を救いたいという20代の娘さん(関東地域在住)から相談を受けたことがありました。
できることは何でもしたいと、娘さんがおっしゃるので、娘さんに、仕事を休んで、赤城高原ホスピタルに11日間(月曜日から翌週の木曜日まで)のショート・ステイをしていただきました。
娘さんは集中的にアルコール問題を体験学習され、アルコール症は治療によって回復できると確信され、北海道に帰って、母親を説得しました。母親は当院に入院され、治療されました。
また、別の方では、親族7−8人が次々に当院に来られ、当院の家族プログラムに出席し、全員で協力して、酒害者当人を説得し、本人が治療につながりました。
具体的なことは、昼間の時間帯に電話(0279-56-8148)して、当院のPSW(精神科ソーシャルワーカー)と相談してください。 [TOPへ]
[ご質問] 親族のお酒に悩んでいます
関東地域在住です。親族のアルコール問題に悩んでいます。すでに家庭は崩壊状態で、本人は仕事もせず、飲みつづけています。酔払い運転もします。本人に治療の意志はありません。このような患者はどのように病院に連れて行けばよいのでしょうか。まず何をすればよいのでしょうか。何かよい方法があれば教えてください。(2001年3月メール、同様のご相談を多数いただきます)
[お返事] 困っておられる方が、当院(またはアルコール症専門病院)を受診してください
今の段階では、ご本人を受診させるのは無理です。困っておられる方が、ご自分の保険証をお持ちになって、当院(またはアルコール症専門病院)を受診してください。ご本人をお連れになる必要はありません。無理矢理ご本人を連れてこられても、ご本人に治療の意志がなければ、病院では何もできません。あらかじめ、昼間の時間帯に当院に電話(0279-56-8148)してケースワーカーに事情を話してからお出でください。現状では、実際上、これ以外に方法がなく、またこれが一番良い方法です。幻覚妄想状態で暴れているというような例外的なケースでは、精神病院に強制入院させることも考えられます(当院では、多分入院を受けられません)が、一般にはアルコール症のご本人を精神病院などにむりやり受診、入院させることは精神保健福祉法違反の可能性があります。また、危険を伴うし、問題をかえってこじらせる可能性があります。このようなケースで、地域の保健所に相談すれば援助や助言を受けられる可能性がありますが、そこに嗜癖問題に詳しい保健婦がいるとは限りません。
もっとも、困っておられる方が当院に相談に来られたからといって、すぐにはご本人の治療につながりません。ケースによって、教育的なプログラムを勧められたり、治療ネットワークを紹介されたり、家族介入のための指導を受けることになります。
そんな面倒なことはできない、と言われても、これに代る簡単な方法はありません。当院に限らず、多分、どこにもないと思います。嗜癖問題は何世代も続く、根の深い病気です。インスタントに解決はできません。ただ、一見絶望的と思われるケースでも、専門家が関わって、時間とエネルギーをかけて当事者が努力をすれば、回復はあり得ます。
飲酒運転に関しては、他人の生命に関わることですので、車のキーをとりあげるとか、それが無理なら警察に連絡するとか、対策を急ぐべきでしょう。
受診される方は、できれば酒害者家族のチェックリストをプリントアウトして、記入して持ってきてください。 [TOPへ]
[ご質問] 過食嘔吐に悩んでいます-20代女性
中学3年の頃から拒食症ぎみとなり、高校に入ると過食嘔吐が始まりました。今では1日3回以上、多いときには1日中過食しています。家庭の状況を考えると両親にも言い出せず、悩んでいます。何とか直したいのです。入院治療は必要でしょうか? お金はないのですが。
[お返事1] 自助グループに行って見たら
社会的に機能している状態で、お金をかけずになんとかしたいのなら、摂食障害者の自助グループに行って見たらいかがでしょうか。NABAに電話
(03-3302-0710 )してみるか、都内ならOA
に出席してみたらいかがでしょうか? ただし自助グループは最低3回くらいは行ってみないとその良さがわかりません。1度だけで見切りをつけずに、居心地が良くなるまで通ってみてください。あなたが軽症で、積極的にグループに出られるようなら、けっこう助けになると思います。あなたが地方在住の方で、その地域の自助グループが分からなければ、昼間の時間帯に当院のケースワーカーに相談
(TEL:0279-56-8148) してみてください。
[お返事2] 専門家に相談すべき場合もあります
でもうまく行かなかったら、やっぱり専門の相談室か病院などできちんと治療した方が良いと思います。病院治療なら、保険診療でしょうから、そんなに費用はかからないと思います。当院は嗜癖問題の専門病院なので、本人にも家族にもまったくアルコールや薬物問題(乱用、依存)がないという場合は、入院はできません(外来治療相談はできます)。ただ自覚していなくても、受診して面接するとアルコールや薬物問題があるという方は少なくありません。時には初診時に専門医にアルコール問題を指摘されて、それでも本人が否定していたら、数ヵ月後に連続飲酒状態で救急入院になった方もおられました。受診される方は、できれば摂食障害のチェックリストをプリントアウトして、記入して持ってきてください。 [TOPへ]
[ご質問] 過食嘔吐に関連した解離症状があります−20代女性
「解離症状の実例」を読み、以前から気になっていた状態と一致するので、ご相談いたします。実は、寝ている間、自分の気がつかない間に、家の中にある様々なものを食べているのです。時には煮炊きまでしています。食べているということは覚醒している、ということなのに朝起きてその記憶がないのです。食べ物がなくなっている、胃がもたれている、寝不足感があるなどでその事実に気づきます。もし治療が必要なら、どういうところに行けば良いのでしょうか。
[お返事] 過食のときの解離症状は珍しくありません
過食の時の解離症状 (過食の事実を記憶していないこと)は、過食症の方からよく聞く症状で、必ずしもトラウマの存在を意味するものではないと思いますが、そのほかの解離症状があったり、虐待の既往があるなどの場合には、専門家に相談した方が良いでしょう。 [TOPへ]
[ご質問] 摂食障害の女性と付合っています
過食症の女性と結婚を前提にお付合いしています。
彼女の家庭状況、性格、症状、経過は、赤城高原ホスピタルの
Webサイトで拝見した記事とそろいすぎるほど合っています。彼女に対してどのように接すればよいのか全く解らず、自分の無力さを感じています。家族や近親者が「安心を与えるとよい」と、本で読んだのですが、本人にとっての「安心」が何かが解りません。もしよろしければ、アドバイスをお願いします。
[お返事1] ありのままを受け入れて優しくしてあげてください
摂食障害の方は、ありのままの自分を受け入れられているという実感がなくて、その能力や資質の割りに自己評価が低く、不安になりやすく、その不安と食行動が関係しています。だから軽度の摂食障害の場合には、安心できる環境に移すだけで、あるいは安心できる対人関係の中で症状が軽快または消失します。また摂食障害の方は見捨てられることに強い不安を持っているのが普通です。見捨てられの気配に過剰に反応することがあります。たとえば、見捨てられる恐怖よりも最初から親密さを避ける、見捨てられるよりは自分から身を引くといった行動パターンになりやすいかもしれません。当たり前のようなご返事ですが、彼女に優しくしてあげてください。
[お返事2] 良かったら外苑神経科にお出でください
実は先日、あなたと同じような立場の男性からメールがありました。その方は、たまたま東京の方でしたから、外苑神経科を受診していただき、摂食障害についてもっと良く知りたいとのことでしたので、専門の相談室を紹介しました。
金曜日に東京渋谷の外苑神経科で嗜癖問題の診療をしていますので、受診可能な方ならそちらにお出でください。外苑神経科の情報は、このサイトの中にあります(
⇒ 外苑神経科-都心の嗜癖専門外来)。電話(03-3498-6123)で確認してお出でください。⇒ 初めての方は、予約が必要です。また、お待たせすることがあります。時間の余裕を持って受診してください。
お二人でも、患者さんお一人でも、あなただけお一人の受診でも結構です。多少お待たせするかも知れません。
来談者(あなた様)ご自身のご相談という形式になりますので、あなた様の保険証をお持ちください。 [TOPへ]
[ご質問] 重症の摂食障害です。赤城高原ホスピタルに入院したら治りますか
過食症で10年以上苦しんでいます。今まで精神科医療では、失望ばかりしているので、もうほとんど回復をあきらめています。赤城高原ホスピタルなら治せますか。2カ月なら仕事を休めます。この期間で何とかしてください。入院させてくれますか。
[お返事] 医療にあまりに過大な期待を持つのはまちがいです
赤城高原ホスピタルは、アルコール・薬物乱用/依存症の専門病院です。摂食障害のみの方の入院は、原則としてお受けできません。酒害(薬物乱用)家庭の問題としての摂食障害か、アルコール(薬物乱用)問題を合併した摂食障害でないと入院できません。もっとも、摂食障害の物質使用障害合併率は高いし、本人や家族が否認している、あるいは認識していないアルコール(薬物乱用)問題ということがあるので、まず外来受診をしてご相談ください。
しかし、一般的に医療にあまりに過大な期待を持つのも、まちがいです。入院したからといって、医療スタッフが手取り足取り治してくれるわけではありません。赤城高原ホスピタルの基本的な考え方は、医者が治すのではなく、患者さんが自分で治すのです。また摂食障害は、治療に時間がかかるので、専門的医療でも、1、2カ月の入院治療だけで完治するということは、あまりないとおもいます。というか例外的でしょう。重症なら、なおさらです。
じゃあ、やっぱりあきらめるしかないかというと、そうでもありません。どうも、あなたがたは白黒思考で困ります。
2カ月くらい入院して院内のグループミーティング、院外の自助グループに積極的に参加すれば、体験的に、摂食障害の治療の概要が分かり将来の展望が持てるはずです。つまり、時間はかかるが、正しい治療をすれば、ほとんどの摂食障害の方が回復できるということ、を実感し、そして実際に多くの回復者に会えるでしょう。不規則になった食習慣をある程度修正できるかも知れません。摂食障害の原因のひとつである自分の傷ついた自己愛や対人関係の問題に気づくでしょう。人によっては、2、3カ月の入院では、ただ安心できる場所を見つけるだけかも知れません。それだって大切なことです。
摂食障害の重症度は、ピンからキリまで、大きな幅があります。テレビの修理とは違うので、壊れた部品を取り替える訳にはゆきません。何カ月で治すと請け合えるようなものではありません。 [TOPへ]
[ご質問] 境界性人格障害だから治らないと言われました
過食症の治療を7年受けています。3カ所の病院で、「境界性人格障害」という診断を受けました。3カ所目では「境界例だから治らない」とも言われました。本当でしょうか? 「境界性人格障害」ってどういう病気ですか? この病気は治らないのでしょうか? (2000/02)
[お返事1] 難問ですね。・・・ 回復可能です
ご質問の「境界型人格障害」の件ですが、難問ですね。とても、メールでお答えできるようなことではありません。ただ、「境界型人格障害」に関しては、そのうちに解説ページを作ろうと思っていますので、たまに、HPを覗いて見てください。
―――― 院長多忙のため解説ページは当分延期です(01/08/05)。
また、赤城高原ホスピタルに入院される摂食障害の方の3−4人に一人ぐらい、「多重嗜癖」の方の半数くらいは、過去に「境界型人格障害」と診断されています。私たちは、そういう方でも、十分回復可能だと考えています。
[お返事2] 仲間のページを見てみたらいかがですか
回復者(回復途上者?)の方々が作っているHPがあります。ご覧になってみたらいかがでしょうか。
ボーダーライン三重子のページにようこそ!(02/11/11確認) : ボーダーラインの三重子さんのHPです。
境界例と自己愛の障害からの回復(02/11/11確認) : 精神分析関係の解説が豊富です。 [TOPへ]
[ご質問] 薬物乱用患者に頼られています
地域の民生委員を5年やっている中年男性です。非行少年の父母の相談も、3年以上の経験があります。そのうちの一人、21歳の女性が最近、シンナー漬けになっています。それだけでなく、覚醒剤も使っている可能性があります。両親は離婚して、母親と二人で生活しています。彼女は、周囲の友人や家族の忠告は聞かず、精神科の受診も拒否しています。ただ、本人も困っているらしく、前に何度か話したことがある私を頼って何度も電話してきます。専門家に任せるべきか、本人に会うべきか、迷っています。私自身は、非指示的カウンセリングの訓練を受けたことがありますが、地域の民生委員としてはそれだけではやっていけないので、常識的な指示もしています。 薬物乱用者のカウンセリングの経験はないのですが、彼女に会うとすればどんなことに気をつければよいでしょうか?最低限、どんな知識が必要ですか?(2000/04)
[お返事] 薬物乱用者の自助グループをご存じですか
あなたは、薬物乱用者の自助グループ、NAをご存じですか? 薬物乱用者の家族と友人のための自助グループ、ナラノンをご存じですか? 薬物乱用者のリハビリ施設、ダルクをご存じですか? もしも、あなたがそのすべてを知っていて、薬物乱用からの回復者を10名以上知っていれば、あなたは最高の相談相手になれるかも知れません。
もしも、どれも知らなければ、あなたは最悪の相談相手になる可能性が高いでしょう。
薬物乱用、依存症患者は、単に悩みをきくだけではだめなのです。患者の不安を取るのでなく、不安を利用して、不安を原動力にして、患者を回復のためのネットワークにつなげることが必要なのです。そして、患者や家族をネットワークにつなげるためには、まずあなた自身がネットワークとつながっていることが重要です。
大勢の回復者を知っていれば、あなたはひどい中毒状態の薬物乱用者を目の前にしても、回復の可能性を信じることができます。
回復者を知らなければ、ひどく単純に、「愛の力で治せる」と思ったり、あるいは逆に「薬物を止める気がないヤク中は救いようがない」と切り捨てたりすることになりがちです。両方とも間違いです。
また、薬物乱用の基礎知識なしに、患者に接すると、薬物の購入代金になるような金を貸したり、与えたり、だまし取られたり、盗まれたりという結果になりがちです。
要するに、知識と経験なく、薬物乱用者に近づくのは危険ということです。一方で、あなたのような立場の方には、ぜひ嗜癖問題の基礎知識を持っていてほしいと思います。これを機会に知識を補強されるか、あるいは基礎知識がなければ、鋭意勉強されてはいかがでしょうか?
「初期介入」、「イネイブラー」、「自助グループ」、「トラウマと物質使用障害」、「有機溶剤乱用の症状」、「覚醒剤乱用の症状」などの知識が必須です。その大部分は、このHPに解説記事があります。該当ページをごらんください。ただし、それだけでなく、自助グループやセミナーなどに出てみたり、回復者に直接会ってみることが必要です。 [TOPへ]
[ご質問] 曝露療法とトラウマ再体験はどこが違うのですか?
PTSDの治療に関して、患者にとってあまり思い出したくない、心に傷を負わせる事になった出来事について、聞き出し、思い出させることがなぜ治療効果があるのですか? トラウマ再体験とはどう違うのですか?
[お返事] 治療的セッティングで思い出すということが重要です。
PTSDの原因となったトラウマを扱う精神療法として、とくにアメリカでは、認知行動療法が一定の評価を得ています。この療法の中心にある2つの治療技法が曝露療法と認知療法です。
このうち曝露療法(Exposure Therapy; エクスポージャー・セラピー)というのは、トラウマ体験と類似した体験に患者をさらすことによってトラウマを対処可能にする、そういう訓練をするものです。安全で共感的雰囲気の中で、信頼できる人に対して、治療的セッティングでトラウマ体験を思い出すということが重要です。非治療的な状況で、トラウマ体験を思い出すことは、フラッシュバックになったり、トラウマの再体験になりうると思います。
認知療法というのは、PTSD患者にみられる非現実的、不合理な認知の歪みに焦点を当て、これを修正する技法です。たとえばトラウマ体験者は、体験の責任が自分にあると考えたり、安全な状況とそうでない状況を区別できなかったりします。別の見方、別の考え方はできないだろうか、というような問いかけをしたりします。
肉体の傷の場合には、例えば化膿した慢性膿瘍の場合、切開して腐った組織を捨て、清潔な生理的食塩水で洗い流し、縫合して抗生物質を投与します。傷に触れると痛いからといって、放置しておくと、血流を介して全身にばい菌が廻ったり(菌血症)、死んだりします。手術に耐えられるような全身状態の安定が必須です。
心の傷の場合には、治療的に適切な時期に適切な状況でトラウマ体験を思い出させます。全体的な精神状態の安定が必要です。
また、身体的、精神的治療の両者とも、生物に備わった自然治癒力を前提にしており、それを利用しています。
認知行動療法における効果のメカニズムに関しては、専門書をごらんください。 あなたのご回復とご幸福をお祈り申し上げます。
[ご質問1] 万引、盗癖が止まりません。
摂食障害(過食嘔吐タイプ)ですが、万引、盗癖が止められません。摂食障害から回復した方は万引、盗癖も良くなるのですか。
[ご質問2] 万引は、摂食障害の病気のためでしょうか?
私は弁護士をしておりますが、担当している窃盗罪(万引き)の被告人が摂食障害の診断を受けております。摂食障害の資料を集めていて、貴HPにたどり着きました。摂食障害ページの記事の中に、起こりうるトラブルのひとつとして「万引」とありましたが、摂食障害の方は、その病気のために、スーパー等で万引を行うことがあるのでしょうか。つまり、万引きは摂食障害の病気のためといえるのでしょうか。
少なくとも、病気の影響が少なからずあると言えれば、裁判官に対しても、そのような弁護ができると考えて、不躾ながらメール致す次第です。ご意見を頂戴できますれば幸いです。
[お返事] 摂食障害者の万引、盗癖は結構多いが、回復可能です。
摂食障害者の盗癖は、一般の方が予想する以上に多く、当院入院の摂食障害患者(重症の方が多い)では、少なくとも3割位にあるようです。あまりにこれがひどい方は、集団生活が困難です。当院でも、強制退院になった方がおられました。
また一方、入院治療中には盗癖を疑われることもなかった患者が、回復してから、入院中の万引、盗癖をわれわれに打ち明けることがあり、驚かされることが何度かありました。
私たちの経験では、盗癖も回復可能です。とくに摂食障害に合併した軽度の万引は、摂食障害の回復とともになくなるようです。
以下のページを参考にしてください。→ 窃盗癖(Kleptomania)、窃盗癖と法律問題
上記、[ご質問2]の弁護士さんから後日(質問の2週間後)、メールをいただきました。
「先日は、ご多忙中にもかかわらず、ご返事をいただきありがとうございました。裁判で窃盗は摂食障害の影響が大である旨主張しましたところ、裁判所も治療に専念する様に被告人に注意し、初犯のこともあり、執行猶予になりました。ご意見と、ホームページが非常に参考になりました。本当にありがとうございました」
その後当院では、摂食障害合併の如何に関わらず、万引、盗癖患者の受診や入院ケースが増えています。警察による本人の逮捕勾留や裁判中のケース、執行猶予や実刑判決が出た方のご相談を受けることが多くなりました。上記窃盗癖の解説ページに詳しい説明があります。ご覧ください。
[ご質問] PTSDの女性患者からセクハラの疑いをかけられました。
男性カウンセラーです。性的トラウマの体験を持つPTSD+摂食障害(過食嘔吐タイプ)の患者から、セクハラの疑いをかけられました。詳しいことはお話できませんが、コメントのタイミングの悪さや表現力の不足というようような若干の問題はあったとしても、自分にやましいところはありません。自分で言うのも何ですが、私はけっこうまじめな治療者で、患者のために誠心誠意尽くしてきたつもりだったので、正直なところショックです。この結果、私は今後の治療を辞退しましたが、患者は次の治療者に私への不信感を言い募っているようです。私は治療者失格でしょうか。将来、信頼回復は可能でしょうか。
[お返事] 良くあるケースです。信頼回復には時間が必要です。
性的トラウマを持つPTSD患者(女性)、摂食障害患者や解離性障害の患者の回復過程では、周囲の方のちょっとした不注意やはずみで、あるいは全く原因なく、時には患者側の全くの誤解によって周囲の方がセクハラ扱いされることがよく起こります。
もっとも、明らかに治療者側の不適切な性的言動(治療者と患者の性的関係など)によって患者の心の傷が深くなることは、上記のような患者側の誤解に基づく事件の数倍以上もあると想像されます。
さらに、上記の2種のトラブルの区別は、時には微妙で、中間的な領域もありうると思います。治療者が経験を積み、注意をすれば、そういうトラブルは少なくなるとは思いますが、上記のような背景を持つ女性患者と男性治療者との組み合わせでは、完全になくすのは不可能に近いでしょう。
このようなトラブルによって、治療が中断することもありうるとは思いますが、トラブルがあっても、患者が治療の継続を望んでいる場合の方がむしろ対応が難しいかもしれません。面接に非協力的(無言、ふてくされる、恐怖感を示す)、面接時に怒り散らす、面接拒否をする、主治医の交代を要求する、担当医の悪口を言いふらすなどの反応があり得ます。
ホスピタルでは、主治医の交代要求に対しては、他の治療者の協力が得られれば、原則的には要求に応じるようにしています。治療者の名誉よりは患者の希望を優先すべきでしょう。
私の経験から言えば、PTSD患者の過剰反応の要因が大きい場合には、治療者が少し距離をとって、過剰反応が収まるまでの時間を与え、誠実に対応し続ければ、そのうちに誤解がとけます。少なくとも、私の場合はそうでした。
周囲の人が、PTSD患者の反応(心の傷の深さやその結果としての疑い深さ)に理解を示し、誠実に対応していれば、いつか信頼を回復できると私は信じています。
患者からセクハラの疑いをかけられると、ほとんどの治療者はとても傷つきますが、それでも治療者が過剰反応せず、なるべく患者を悪者扱いしないように気をつけるべきです。そうはいっても実際にはとても難しいことです。
さらに言えば、患者がそのように治療関係にとってネガティブな指摘を「加害者」本人や周囲の治療関係者に対してできるような治療的環境、患者からそのような指摘があっても、治療関係が破壊されないという柔軟性が重要だと思います。
転移や逆転移など、精神分析的理解はメカニズムの理解の上で、治療者側の役に立つかもしれませんが、このような事態の説明として患者に理解されるかどうかはわかりません。多分無理でしょう。
治療関係内で解決可能な場合には、あまり騒ぎ立てない方が賢明かもしれません。たとえば「セクハラ対策委員会」の調査と関係者の尋問というような事態になると、もはや信頼関係は修復不能になるという可能性もあると思います。一方、治療者と患者の性行為のような深刻な事態の場合には、当事者内で問題を解決することは不可能でしょう。(この場合はたとえどんな理由があるにせよ、治療者に責任のある犯罪行為とみなされます。)
患者側の誤解に基づく過剰反応や周囲の人の悪意のない不注意の場合、あるいは主として治療関係から生じた行き違いや不信感に基づくトラブルの場合、信頼回復に要する期間は、私の経験では、1ヵ月から1年くらいでした。
「セクハラ」を訴えて主治医の交代を要求して、怒り散らした患者が、交代要求に応じた1ヵ月後には、主治医を元に戻す要求をするようなことがあるので、「セクハラ」という言葉に過剰反応して、振り回されないようにすべきです。
最終的に、過去のトラブルに関してお互いに自由に発言できる程度にまで信頼を回復するには、さらに数年が必要でしょう。
次に、前治療者のセクハラまがいの行為について患者から聞いた場合には、それを鵜呑みにして大騒ぎすることなく、冷静に対処すべきです。よほど明瞭な証拠や証人による裏づけがあるという場合以外は、個別のケースについて軽々に行動を起こすべきではありません。もちろん本当のこともありうるでしょうが、上記のような理由で、患者の過剰反応ということも少なくないからです。性的トラウマのある患者を多く診る立場にある治療者は、誰でも前治療者の不埒な行為の数々を聞かされるようです。もっと経験が増えると、自分自身が「不埒な行為」の犯人扱いをされたり、さらにもっとはっきり患者から誘惑されたり、患者からセクハラを受けるような体験をします。だから前治療者の「不埒な行為」について聞かされる立場にある治療者は、自分もどこかで誰かに同様の悪口を言われている可能性があると覚悟すべきです。
実際に治療者から性的な被害を受けて傷ついた方は、上記の記事を読まれて、とても不快に思われるかもしれません。もちろん私はそのような患者さん方が少なくないのを知っています。だからこそ、この問題はとても取り扱いが難しいのです。 [TOPへ]
[,ご質問] 「気管支喘息」と「アトピー性皮膚炎」はアダルトチルドレンとどういう関係がありますか?
はじめまして。最近知人にあなたはアダルトチルドレンではないか?といわれ、「アダルトチルドレン」を調べていて貴方のHPに出会った者です。質問があります。
アダルトチルドレンがおちいりやすい問題、症状リストの中に「気管支喘息」と「アトピー性皮膚炎」がありますね。実は、私は子供の頃から気管支喘息とアトピー性皮膚炎がありますが、それらとACとはどういう関係があるのでしょうか? 「家庭の問題が深刻だと、それがストレスになり、喘息やアトピーが(ストレスがなかった場合よりも)悪化し治りにくい」ということでしょうか?
[お返事] 両者とも、ストレス下で悪化しやすい心身症ですが、機能不全の家族構造に組み込まれている場合もあるようです。
実は、あまりよく分からないのですが、たくさんのAC(アダルトチルドレン)の方とお会いして、その病歴を取っていると、「気管支喘息」と「アトピー性皮膚炎」の既往(時には成人期まで続く)がある方がやたら多い、ということに気づいたのです。
アダルトチルドレンが陥りやすい問題、症状のチェックリストは基本的には私たちの臨床的な観察に基づいて作ったので、理論的な裏づけがある訳ではありません。
強いストレス下にある子供は、しばしば心身症に罹りやすいのですが、「気管支喘息」と「アトピー性皮膚炎」は、代表的な幼児期、児童期の心身症です。
見方によっては、この2つは、子供の出すSOSサインのひとつかもしれません。これらの症状や心身症を持つ子供は、そうでない同胞に比べて、より多くのストレスを受けていたり、ストレスへの耐性が弱い可能性があります。また、ストレスが続くと、両方ともなかなか軽快せず、症状が悪化したり継続したりし易いようです。
家族療法的視点から分析すると、この病気と、それに対するケアと医療が、機能不全家族の家族構造にがっちり組み込まれ、家族の崩壊を防止していたり、悪循環の輪の一部となっていたりするように見えることがあります。
たとえば、以下のようなメカニズムが考えられます。
両親の対立が激化すると、子供が喘息発作を起こす。それによって、険悪なムードが少しだけおさまる。
対立する両親が協力できるただひとつの事が、患児の治療である。この話題によって、両親の対立がやわらぐ。
母親が、子供の治療を口実に、父親の攻撃を逃れ、外出したり、家庭を離れたり、病院、実家などに避難できる。
子供は、疾患のケアと治療によって、危険から避難したり、母親の八つ当たり的暴力暴言を避けたり、
保護を受けたり、第3者の介入を受けられる。成績不良などの言い訳もできる。
母親は、子供の治療を口実に、基本的問題(アルコール、暴力、離婚)を直視することを避け、解決を先送りできる。
さらに、心身症の治療のために、幼児期から医療に接している子供は、ACの情緒行動障害に関しても、医療ルートに乗りやすく、医療関係者の目を引きやすい、というような事情があるかもしれません。こうしてみると、けっこう複雑ですね。
[ご質問] 多重人格障害と解離性同一障害とは同じものですか
多重人格障害が1994年に解離性同一性障害という名称に変更になったということは理解したのですが、「多重人格障害」という名称が入った書物が1994年以降にもまだまだ出ているので、どうも混乱しています。時と場合によって多重人格障害と解離性同一障害とを使い分けているのでしょうか?それとも全く内容的には同じですか?
[お返事] 同じものです
多重人格障害と解離性同一性障害とは同じものです。
「多重人格障害」という名称が入った書物が1994年以降にも出ているのは、そのほうが、一般に理解されやすいため。また解離性同一性障害だと、まず「解離」とは何か、「同一性」とは何か、という説明がないと一般には理解困難なためでしょう。
なお日本語の多重人格障害と解離性同一性障害とは英語の(Multiple
Personality Disorder; 略称 MPD)と(Dissociative
Identity Disorder; 略称 DID)の直訳です。英語だと、よく MPD/DID と書かれます。 [TOPへ]
[ご質問] 薬物乱用防止教育について、どのようにお考えですか
こんにちわ。 私は大都会の高校一年生です。私の学校はかなりの進学校ですが、入学して何日もたたないうちに、同じクラスの子が強姦未遂にあったり、先輩が街中の外国人に薬物をすすめられたりする事件がありました。
私も部活などで夜遅くなると、駅までの10分の間に、2人くらいの男の人に声をかけられます。多分援助交際の誘いだと思います。最近は慣れましたけど、・・・。先生たちも薬物の危険性などの講習をひらいてくれていますが、それでも時には、誘いに乗ってホテルについてゆき、違法な薬物の注射を打たれたりする事件があるみたいです。
そのような状況で、私も薬物を身近に感じています。
「薬物使用の社会的背景と薬物乱用防止教育」について、薬物乱用治療の現場ではどのようにお考えでしょうか、教えてください。
[お返事] 「ダメ、絶対」と薬物の恐怖を教えるだけでは不十分です。
私たちは仕事柄、マスメディアや教育関係者から、中高生の薬物防止教育について、時々意見を求められます。
また、数年前までは、実際に中学校や高校に呼ばれて、薬物乱用防止の講演をしていました(最近は臨床が忙しすぎて、対応できません)。
そういう講演では、私たちは必ず、薬物乱用からの回復者を数名同行して、体験談をしていただいていました(どこでも、院長の講演よりは、体験者の話の方が好評でした)。
私たち、薬物乱用治療の現場からみると、日本の薬物防止教育は、「ダメ、絶対
!!」と「薬物の恐怖」教育に偏りすぎているのではないか、と思うことがあります。
細菌による伝染病が不潔な環境を背景に広がるように、薬物乱用問題は、家庭や社会の歪み、機能不全を培地にして深刻化します。そういう視点で見ると、「学業偏重」、「競争偏重」、「ルックス偏重」などは危険信号です。
ありのままの自分を大切にし、おちこぼれを作らず、弱者を助ける教育を心がけるべきです。
そのためには若者たちの連帯をはぐくみ、若者一人ひとりが大切にされる社会を目指すべきだと思います。
若年女性の薬物乱用の実態をみると、確かに性的逸脱(男性による女性の性的搾取)と薬物乱用は、密接な関連を持っています。
このことに関しては、いわゆる「純潔教育」みたいなものではなく、この両者の関連についての教育者や学生、一般社会への警告が必要でしょう。
また、性的な外傷的体験がどれほど女性の心を傷つけるかということに対する社会、とくに男性への教育が大切だと思います。
一方で、援助交際や携帯やインターネットを使った売春の流行をみると、性的な誘惑、薬物の誘惑への対処に関して、もっと実際的な、シミュレーションを使った「誘いを断る」スキルトレーニングのようなことが有効かもしれません。
[ご質問] 貴院の治療の基本には「嗜癖モデルアプローチ」があると伺いました。「嗜癖モデル」とは何ですか、どのような特徴がありますか。
[お返事] 「嗜癖モデル」とは、患者さんの自助努力を治療の中心に置く治療的アプローチです。
「嗜癖モデル」アプローチとは、物質乱用、依存症を代表とする嗜癖性疾患治療に用いられるアプローチです。
アルコール依存症、薬物乱用などの治療では、伝統的な医学治療、つまり、ベッド、安静、点滴、手術、薬物療法などは、ほとんど効果がありませんし、一般的な精神医学治療である、非指示的精神療法、あるいは患者の深層心理を扱うような、時間をかけた診察室内の個人精神療法の効果にも限界があります。
嗜癖モデルでは、まず、「患者さん自身に主体的に治療していただく自助努力を治療の中心に置き、そのための環境を医療者が提供する」という原則を大切にします。
その原則を支える戦略、技法、あるいはプログラムとして、上記の伝統的精神医学治療モデルの治療内容に代えて、家族(初期)介入、本人と家族への教育的なプログラム、集団療法、自助グループの併用などを重視します。
別の見方をすると、嗜癖モデルでは、病的な「嗜癖対象」、「依存的人間関係」に代えて、「健康な人間関係」を習得させる、と言うことができるかもしれません。
赤城高原ホスピタルでは、この「嗜癖モデル」を基本に、そのほかの種々の技法を組み合わせて、物質使用障害(乱用、依存症)以外の嗜癖性疾患(病的賭博、過食症、自傷行為、窃盗癖)の治療に当たっています。 [TOPへ]
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文責:竹村道夫(初版:99/06)