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田中眼科医院 

最新設備と思いやりの診療で地域医療に貢献します 

〒370-1301 群馬県高崎市新町78
「選定療養認定施設」 電話:0274-42-5578 FAX: 0274-42-8655

 

最新医療設備



最高級手術用顕微鏡
ルメラ700
 

ルメラ700-1 ルメラ700-3


 白内障や緑内障などの高度な手術に必要な機械で大事なのは、手術用顕微鏡です。その中でも最高価格なのが、カールツァイス社のルメラ700です。まず、手術中の見え方が、とても優れています。この顕微鏡を覗くと、眼球が透けて見えるかのように明るく見えます。このため、細かいところまで綺麗に治療することができます。さらに本体内に、コンピュータープログラムが内蔵され、タッチスイッチで、自由に設定できます。ハイビジョンカメラの内蔵、網膜保護フィルターの内蔵、乱視測定装置の内蔵など、現在考えられる、あらゆる機能が組み込まれています。価格も3000万円以上と高価ですが、敢えて導入いたしました。最高の機械で、今後も、より良い手術を目指したいと思います。


デジタル一眼レフによる眼底自発蛍光撮影カメラの研究開発

デジタル眼底カメラ
(自発蛍光撮影装置)
加齢黄斑変性の眼底自発蛍光

   19世紀に、ヘルムホルツが眼底を見る直像鏡を発明することにより、眼科学が生まれました。その後、20世紀後半にノボトニーとエルビスによって蛍光眼底造影という方法が開発されて、眼科学は大きな進歩を遂げました。眼底出血や黄斑変性の診断法が激変しました。
   しかし、この方法は、造影剤を使う検査法だったため、薬に対する反応で副作用が出る人もありました。そこで造影剤を使わないで、眼底の蛍光を撮影する研究が欧米で進みました。網膜の奥にある色素上皮細胞内のリポフスチンが、橙赤色に発光することが発見されました。眼底自発蛍光という現象です。細胞の老化や病的反応が、観察できる画期的な方法です。
   日本は、この分野では遅れていましたが、今回、キャノン株式会社との共同研究により、新しい眼底カメラの開発に成功しました。日本のデジタル一眼レフは、世界をリードしています。中でもキャノンは優秀で、眼底カメラ部門も歴史があります。キャノンのデジタル一眼レフで、微細な眼底自発蛍光が撮影できないかと研究を重ねた結果、ついにこの度、完成いたしました。しかも、欧米の機械よりも綺麗に細かく撮影することに成功しました。また、短時間で、簡単に撮影することができます。
   当院では、今後この眼底自発蛍光検査を第3の眼底検査として、日常診療の中に取り入れ、今までにない眼科の診療スタイルを作っていこうと思っています。

  2009年10月10日

          田中眼科 院長 田中隆行


多局所網膜電位図測定装置(ベリス)

 網膜が光を感じると電気が発生することは、以前から知られていました。網膜電位図というもので、白内障の術前検査などでも広く行われています。ところが、従来の方法では、眼球全体の電位測定しかできませんでした。多局所網膜電位測定装置(以下、ベリス)は、網膜の大事な部分を細かく分けて測定できる機械です。その計算には、大がかりな1500万円の設備が必要でした。これを株式会社トーメーが、コンパクトな設備で、国産化(約半額)に成功しました。しかも、ノートPCの計算速度が速くなったため、性能は向上しています。従来、大学病院だけの機械でしたが、この度、当院に導入いたしました。ベリスが役立つのは、眼底が正常の疾患です。その代表がアズールAZOORです。突然、視野が狭くなって患者さんが来院されるのですが、眼底に異常は見られません。このため、従来は診断できませんでした。しかし、ベリスでは一目瞭然で、視野の悪い部分がくっきりと青く表示されるのです(下図)。当院の光干渉断層計(3次元画像解析装置)を併用すると悪い部分が、より明らかになります(矢印)。このような病気は、今まで見過ごされていた可能性があります。今後、この機械を活用して、より高精度な診療を目指したいと思います。

   

2011年8月23日   院長 田中隆行

   

OCTでは、矢印に欠損がある(IS/OSライン)

眼底検査では正常のため、診断は困難である

 


 

トップメーカーの最新型OCTモデル5000 plusの導入

  ツァイス社は、世界で初めてOCT 光干渉断層計(3次元画像解析装置)を開発したトップメーカーです。そのツァイス社が、この度、最高級機のモデルチェンジを行いました。モデル5000 plus という機種(1880万円)です。性能が大幅に向上しただけでなく、画期的なOCT angio の他、黄斑部の比較解析や、緑内障の詳細解析ができるようになりました。また、フォーラムというサーバーPCとの連携により、数多くあるデータが一瞬で表示できるようになったのも特徴です。以下に説明をいたします。 

黄斑部疾患のためのシラス HD-OCT
FastTrac
眼底トラッキングシステムとFoveaFinder機能により、精度の高い黄斑部網膜厚解析が得られます。また、患者の眼底状態を捉え、直感的な解析表示を提供します。フォローアップ撮影では、確実に同一部位を取得でき、疾患部位の比較、キューブスキャンでの網膜厚の変化が定量的に得られるため、次の治療ステップの判断に有用です。また、治療前後の網膜硝子体界面の可視化や加齢黄斑変性の治療方針の決定にも用いられます。

緑内障のためのシラス HD-OCT
ツァイスならではの、緑内障診断における「形態と機能」を提供します。緑内障管理においては、シラスは、ハンフリーフィールドアナライザーの完全なパートナーと言えます。シラスには緑内障診断のための網膜神経線維層厚解析、視神経乳頭形状解析、網膜神経節細胞解析、そしてオプションで前眼部画像撮影での角膜厚・前房隅角画像が可能です。これらは緑内障の形態観察全てを網羅していることになります。加えて、経過観察プログラムには、GPAが標準装備されており、網膜神経線維層厚と視神経乳頭形状の経時変化が視覚的に捉えられます。

 ※ 詳細な説明はこちらをご覧下さい。

正常の断面写真

黄斑浮腫(糖尿病網膜症)
 

   網膜内に黒く空洞のように見える場所があります。視細胞周辺の浮腫の所見です。こうなると、視力が低下してしまいます。糖尿病がこじれるとこうなりますので、OCTで早期から見て行くのが良いと思います。

新生血管(加齢黄斑変性)

 

    橙色の山のように見える場所があります。網膜色素上皮が下の方から押し上げられた所見です。この下に新生血管があり、変視症と視力低下が起きます

網膜の剥離(中心性網膜炎)

 

   網膜が大きく浮き上がってみえます。網膜の視細胞と網膜色素上皮が分離した所見です。右下の網膜色素上皮に破れ目があります。こうなると見たいところが黒くなって見えなくなり、視力も落ちてしまいます。

  当院のOCTは、鮮明なSLO(走査型レーザー検眼鏡)写真も撮れる上に、X線のような副作用もありません。これからは、細胞レベルの3次元画像解析を取り入れて、より分りやすく高精度な診療をしてゆきたいと思います。

 
2008年4月 院長 医学博士 田 中 隆 行

OCT angio 光干渉断層計の血管構築 

 眼底の血管構築を見る方法としては、これまで蛍光眼底造影を利用してきました。重要な検査法でしたが、造影剤の副作用で発疹やショックを起こす場合がありました。また、とても眩しく、時間もかかる大変な検査でした。今回OCTで血管の中を流れる赤血球の軌道を白く描出して、血管構築をみる方法が開発されました。なかでも、ツァイス社のOCT angioは、画像がとても綺麗で短時間撮影ができる上に、眩しさが軽度です。日本での認可が2015年末になりましたので、早速1215日に導入いたしました。1880万円の機械ですが、検査費用は一回600円(3割負担)です。この素晴らしい機械で、加齢黄斑変性や糖尿病網膜症、網膜静脈分枝閉塞症などの疾患に対して、安全でさらに高度な診療を行っていきたいと思います。

加齢黄斑変性

 眼底の中心(黄斑)に網目状の血管が映っています。脈絡膜新生血管というもので、加齢黄斑変性の原因です。従来は、造影検査が必要でした。わずか数秒の検査で、これだけ綺麗に映るのは、画期的です。

   
網膜静脈分枝閉塞症  

  黄斑の外側下方に黒い部分と拡張・蛇行した血管がみえます。黒い部分は網膜の毛細血管が閉塞した所見です。網膜静脈分枝閉塞症の血管構築が綺麗に映っていて、診断や予後の判定に大変役立つ所見です。

 2016122日 田中眼科院長 医学博士 田中隆行

 

視神経と網膜神経線維層の解析モード

   緑内障を初めとする目の成人病で、視神経は大事な部分です。また、網膜神経線維層は、網膜から視神経・脳につながる組織です。2008年5月、これらを3次元的に解析するコンピューターソフトが日本に導入されました。機械は独ツァイス製で1630万円します。レーザーの干渉波を利用して断面を見るハイテク機です。当院では、この機能を県内で最初に臨床に応用しました。以下に緑内障の目の視神経と網膜神経線維層の代表例を説明いたします。図1の赤い丸で囲まれているのが視神経の陥凹部で、この周囲の断面を解析します。図2の赤い部分が網膜神経線維層欠損で、この部分は視野の見えない所になります。図3の緑・黄・赤の波模様は、年齢ごとの網膜神経線維層の厚みを表しています。黒い点線が、この人の測定値で、矢印の赤い波の中に入っている部分が病気(緑内障)なのです。

 
   

   このようにOCTでは、明瞭に視神経と網膜神経線維層が検査できるようになりました。これからは、この機械を使って緑内障を初めとする眼底疾患に、より高精度な診療をしてゆきたいと思います。

2008年5月  田中眼科院長 医学博士 田中隆行





超広角走査型レーザー検眼鏡の導入



 院長は、走査型レーザー検眼鏡(SLO)の研究を群大眼科で発表以来、次々に新しい機械を導入してきました。世界で最初のSLOは、ローデンストック社製SLO-101(画角40度)で、開業医としては、日本で最初に設置しました。その後、ニデック社製F-10(画角60度)に入れ替えました。そして、今回オプトス社製SLOディトナ(1350万円)を購入いたしました。この機械の特徴は、眼底の80%の広い範囲(画角200度)が映ることです。また、当院で研究を続けてきた緑色を用いた自発蛍光ができることです。これは、眼底の黄斑疾患に役立つ検査です。この高精度の機械を使って、加齢黄斑変性・中心性網膜炎・糖尿病網膜症などに活用してゆきたいと思います。機械の詳細については以下をご覧ください。



超広角走査型レーザー検眼鏡(デイトナ)


・眼底の200度の広い範囲(80%)を撮影できる機械です。

・瞳の大きさが、2mm以上あれば写ります。

・短時間で、まぶしさもありません。

・白内障があっても遮られにくいレーザーです。

・眼底自発蛍光が撮影可能です(黄斑変性などに有用です)。

1350万円の機械ですが、検査代は174円(3割負担)で、眼底自発蛍光の場合は1,530円(3割負担)です。


最新型走査型レーザー検眼鏡(SLO)の導入

SLO 

 眼底を写すには、通常、眼底カメラが使われます。フラッシュの光で、パシッとして目が眩むほど、まぶしいものです。眼底を弱いレーザーでスキャンして、写す機械がSLOです。最初、ドイツで開発され、ブルーレーザーには、アルゴンガス管が使われました。最近になり、ブルーレーザーが半導体で発振できるようになりました。これは、日本の発明です。そのため、機械がコンパクトになり、安定しました。この半導体レーザーを組み込んだSLOがニデック社(日本)のF-10です。この機械は、他にもグリーン、レッド、赤外線レーザーが発振できます。また、滑らかな動画が、ブルーレイ装置に記録できるのも、この機械だけの特徴です。1800万円と高価ですが、患者にやさしく、高性能なため導入いたしました。今後、加齢黄斑変性・中心性網膜炎・糖尿病網膜症などの高度な診断治療に生かしたいと思います。

 

 

ダイレーザー光凝固装置

   
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   高血圧や糖尿病で起きる目の底の出血(眼底出血)を治療する強力なレーザー装置です。ダイとは色を染めるという意味(白髪染めと同じ…ヘアダイ)でこの高価なレーザー装置は次々に違う色を出すことができます。

(ドイツ・メデイテック社製)

ヤグレーザー装置

   
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   ヤグレーザーとは、膜や線維を切るための強力なレーザー装置です。白内障手術後に起きる後発白内障という膜を、入院なしに簡単に切ることができます。またこの機械で茶(虹彩)に穴を開けると緑内障という病気になるのを予防することができます。

(ドイツ・ツァイス社製)