施設長の独り言

  

 第26話 ロータスヴィレッジのテスト結果は如何に

   トップページに掲載したように暮らしの手帖社発行『老人ホームをテストする』に当ロータスヴィレッジの特別養護老人ホームがテストされた結果が載っている。チェックリストは以下の項目で成り立っている。
 食事は10項目で20点満点。その内容はおいしさ、安全性、快適性、食事介助の専門性で成り立っている。評価基準は、Aが2点、Bが1点、Cが0点である。排泄・入浴も同様である。
 排泄は6項目で12点満点。
 入浴は7項目で14点満点。
 その他の介護は54項目で54点満点。その内容は水分補給、ナースコールの対応、口腔ケアの実施、服薬の管理、車いす、利用者の身だしなみ、体位変換、褥そうの予防・改善、離床、衣類の管理、利用者への対応、利用者の過ごし方、夜勤、接遇、情報の伝達と共有、ケアプラン、事故や苦情への対応、利用者の自由度、居室環境、においの防止、家族への連絡、寮母室の整理整頓、掃除、リハビリなど、身体拘束の改善、新入職員の育成、ショートステイの受入で成り立っている。評価基準は、Aが1点、Bが0.5点、Cが0点である。
 岡田夫妻のテスト評価方法は、介護サービス結果のみを評価するのが一般的なのに対し、更に介護サービスを提供する仕組みをも評価するところがユニークである。特別養護老人ホームでは1年365日継続して同じサービスが提供されなければならない。継続して同じサービスを提供することはことのほか難しい。職員が病気で休んだ、研修に行った、職員が急に退職した。結果として同じサービスが提供できなくなる事は頻繁に起こり得る。こういった事態に備えて1年365日同じサービスが提供できる態勢を作っておくことは大変重要なことである。このことを著者は、システム完成度と名付けている。介護の実施状況だけを判断するとその瞬間だけは実施しているかもしれないが、継続して同じサービスが提供されているか判断しがたいのである。
テ  ス  ト  項  目  の  集  計
評価 三大介護の実施状況
(満点は46点)
三大介護のシステム完成度
(満点は46点)
その他の介護の実施状況
(満点は54点)
その他の介護のシステム完成度
(満点は54点)
9項目 5項目 19項目 12項目
13 17 30 33
評価点 31点 27点 34点 28.5点
100点満点換算点 60.25点
 
テスト結果を私なりに解釈すると、三大介護(食事・排泄・入浴)に力を入れていることが分かる。システム完成度が低くこの点を更に改良して何が起こってもサービスが提供できる態勢を構築する必要がある。


            
平成19年6月29日  小林 直行





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