9月某日今日から朝礼で特養、医務、ケアハウス、支援センター、調理部門の出席職員が週に1回、気づいたこと・気になること・考えていること等何か言うことになった。当施設では朝礼は毎日9時から行っているが、最近は報告事項のみになってきて実り多いとはいえなくなってきていた。貴重な時間を割いて朝礼に出席するのだからこの時間を生かしたい。

9月某日今日から3日間社会福祉経営者大会名古屋大会に出席する。名古屋の変わり様はすごい。名古屋に本店があった東海銀行は合併しUFJ銀行となり名前は消えたが、愛知にある企業は皆元気である。(施設長の独り言22話 参照)

9月某日
伊勢崎市における100歳以上到達者は31人で内男性は5名、女性は26名であるという。まことにおめでたいことだが、如何ともし難い高齢者も数多くいるのも現実である。年を取るほどその収入格差は広がり収入の見込めない高齢者は数多くいる。年金滞納者や不払い者が多い国民年金加入者が将来どのようになるのか。末恐ろしい。
   
9月某日
当施設の敬老会が特養とケアハウス合同で行われる。伊勢崎市福祉部長をはじめ地元区長や市議等も出席し17家族20名の身内も参加した。ロータスの最高齢者は97歳である。
           
9月某日朝礼での一言発言で特養入居者の家族が来ると入居者は喜ぶという発言があった。契約時点で家族に面会に来て下さいと私は言っているが、特養職員も、面会に行きたいと思わせる場作りや努力をして欲しい、と私は発言した。

9月某日今年度より介護サービス情報の公開制度が施行され、事前に調査項目に答えることになっているが、この内容が細か過ぎて答えるのが嫌になってしまう。果たして何人の利用者がこの細かい内容をインターネットで見て施設を選ぶのだろうか。確かに当施設のホームページを見てケアハウスに入所した人はいるが、その人達も伊勢崎近辺に住み実際に施設を見学し職員に話を聞いて契約する回数が多い。ISO認証取得企業の業績が上がらないのは、ISO認証マニュアルが現状把握を主眼に置き将来どうするか、職員の改善意識等の文書等の結果で存在しないことは考慮していないことにその原因がある。今回の介護サービス情報公開制度もこのISOによく似ている。プロセスを見ずして結果ばかり追い求める制度は必ず破綻する。

9月某日
職員親睦会の秋期事業として開かれた会食会に参加する。ステーキ、イタリア料理、フランス料理の内から選ぶのだが、私は日程の都合でフランス料理を選ぶしかなかった。お酒が飲めないのが残念であったが、おいしいフランス料理を頂いた。

10月某日赤い羽根共同募金のため伊勢崎市ベイシア西部モール正面入口に立つ。市役所職員、ボランテイアと一緒に1時間ほど「お願いします」の声を出す。募金ありがとうございました。開店時間から立ったのだが、一杯買い込むレストラン関係者、年老いた母親と一緒に来る男性、車のエンジンを駆けたままの男性と様々な人がいる。
10月某日介護認定審査会が午後6時30分からあったが1時間30分もかかって疲れた。特に介護1相当と1次判定された人を介護1または要支援2と2次判定するのに苦労する。介護給付か予防給付かと言うことであるが、80歳を超えた人に予防給付が効果があるのか難しい。

10月某日特養の運動会をこぢんまりと特養食堂で行う。ボーリング、玉入れ、借り物競走の3つだけだが、平均介護度が4を超えている現状では行えるだけ良しとせねば。        

10月某日久しぶりに県老施協理事会に出席する。6月は私用、8月は旅行中と2回も欠席してしまった。当日は県の課長も出席して「ユニットケアを実施する特養ホームは東京で行われる痴呆研修センターの研修を受講したケアリーダーを配置しないと減算の対象になり、群馬県では受講した職員を配置できない施設が18施設になるので理解していただきたい」旨の発言があった。ケアリーダーを施設での職制上の言葉と勘違いした施設が多いらしい。減算となればそうでなくとも経営が大変なのにまさに踏んだり蹴ったりの有様である。国をあてにしてはならない。自立あるのみ。
 県老施協と全国老施協の加盟問題もややこしい。全国に加盟していない施設も多く困った問題である。制度改革期には全国の施設が一丸となって厚労省と交渉せねばならないのに脱会する施設が後を絶たないのは団結力を弱めることになる。全国執行部ももう少し考えたほうがよい。

10月某日ケアハウスでは入居者が自分たちで料理して皆で食べることが多いが、朝の一言で今度新しく働くことになった職員が、入居者の本当に嬉しそうな表情を見てうれしく思いまた良いことだとその感想を述べていた。

10月某日
特養入居者が重度化し食事を介助無しでは食べられない入居者が増え、そのために業務の見直しをすると朝の一言での発言があった。私はPLAN−DOーCHECK(PDCサイクル)の話をして絶えず見直しをしていく必要があると話す。
      
10月某日本日衛生管理者試験のため前橋工業高校まで行く。5月に労働基準監督官の立入検査で指摘された。常時50人以上の労働者を使用する事業体は1名以上の衛生管理者を置かねばならないという安全衛生法違反を解消するためである。なかなか難しく合格は予断を許さない。

10月某日特養日帰り旅行を入居者12名と8家族で群馬フラワーパークまで出かけた。曇り時々小雨の中出かけたがそれほど寒くもなく楽しい1日を過ごした。中で働いている教え子と遭遇しきんきょうをきかせてもらった。この生徒とは高校3年間の持ち上がりで最後はクラスの学級委員長をしてもらい本当に楽しい教師生活であった。今、フラワーパークの管理者を巡って議会で問題になっているが、この生徒は「全く迷惑な話。嫌になってしまうは。私は花や木が好きなのでここでずっと働くつもりです。先生いい男を紹介して」と最後は馬鹿な話になってしまった。

10月某日西毛老施協に飛び入り参加して東北研修旅行に行ってきた。丁度紅葉真っ盛りで良かった。恐山、下北から津軽までの船旅、八甲田、奥入瀬川の散策そして十和田湖と盛りたくさんであった。特養ホームの視察もあった。下北はむつ市にある特養ホームでデイやケアハウスも見てきた。参考になることも多かった。ケアプランの集中減算の仕組みが分かったのは収穫である。この施設でも働く若い人が少なく外国人を頼らざるを得ないと話していた。また最近出来たユニット型施設は経営が厳しく国や県に相談が来ているという話であった。
    
10月某日県老施協主催の職種別合同研修会の主催者なので、朝から講師の迎えそして施設の見学更には午後の講演と丸一日忙しかった。講師の岡田耕一郎東北学院大学助教授の話は十分刺激に富み、空念仏のごとく質の向上だけしか言わない福祉専門家は見習ったほうがよい。先生のすばらしいところはきちんとしたデータを用意しそれを分析し更には解決策を用意しているところです。福祉専門家は哲学じみた話になり精神論で事の解決を図ろうとする。だから少しも介護の遺産が後世に残らないし、社会科学になり得ないのです。

    
10月某日施設全体の外壁塗装が文化祭実施前日に終わった。13年目の大規模外壁修繕であったが、見違えるほどきれいになった。使用する塗料は一般の塗料に比べ値がはり「パール仕上げ」と「ゆず肌仕様」となっており見た目が違うのです。立て替えまで何もしない建物が多い中、ロータスは定期的に修繕を行って行くつもりです。

10月某日在宅部門の文化祭が開催される。ロータスが行っている在宅サービスを地域住民に知ってもらう目的で行った事業である。204名の地域の方が来てくれた。少しは目的を果たせただろうか。

10月某日職員採用試験と大学4年生の就職のための施設訪問があった。何とか予定数は確保できた。当施設では最初は介護現場を体験し介護福祉士資格を取得しそれから適性を見て様々な部署に配置している。だからロータスでは誰でも何の職種でもこなすことができる。

    


     群馬県老施協ホームページhttp://www.jsgunma.jp



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